体重43kgの、3代目山の神が誕生した頃、始まった超ロング歌謡番組があった。8時間連続で昭和歌謡を歌い継ぐ「としょり(年配)」には、たまらない日本歌手協会・新春歌謡祭だ。スポンサーがまたすごい。ジャパネットたかたが独占して、だからCMはテレビショッピングになる。ウインドウズ8搭載のタブレット端末・キーボード付が4980円。思わずこれを下取りして買おうかと思った。今、千昌夫が出てきてダジャレを言っている。待っている間、食堂でサシミ定食を注文したら、タイのサシミが噛みごたえがないので、「これ養殖でしょ」と言ったら、「いえ、和食です。」と返されたそうな。いわゆるシコミだろうが、4時間経過して疲れてきた頃だから、ちょうど息抜きできた。ほとんどご本人が登場するので、軒並み米寿とか91歳の方も。舞台上でポックリ行かないかとても不安になる、ような方もチラホラ。わしら年代には、懐かしのと言うより子守唄に聞こえる。
このところカバー曲全盛だから、これらの昭和歌謡の中に今でも通用しそうな曲があるかと全部聴いた。個人的には「松の木小唄」なんかウケるんじゃないかという気がする。伊藤久男の「イヨマンテの夜」が松村和子で歌われているのだが、これがびっくりの作品になっている。振り付けがまるでミュージカルかシャンソンのようだ。古いけど、新しい、新鮮な曲に聞こえた。歌が生きているって、こういうことか、と思った。松村和子によって、時代を超越してしまった。これはマジ、聞きごたえあります。イヨマンテが完全復活しました。ユーチューブにもあったけど、あれよりハツラツと動いていた気がする。
ピリカメノコって言葉知ってますか。私の大好物です。日本には原住民がいて、別の日本語を使っていて、地名になっていて、今は忘れ去られようとしていることを、切実に感じさせた名曲ですね。