松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

GPS将棋は強いなあ、それでも地球は回っている

2013-04-21 10:04:48 | ギャンブル

電王戦全5局、楽しませて頂きました。人類はがんばった、しかしコンピューターは

強かった。それを開発した頭のいい人たちにも敬意を表したい。プロ棋士ほどでは

ないにしろ、持てる情熱を注ぎ込んだことでしょう。でも東大だからね。片手間とは

言わないが、遊び心満載で開発していたに違いない。もっと時間が掛かると内心

思っていた。意外に早くこの時は来た。これからは新幹線が普通列車を追い越す

がごとくピューッと加速していくのだろう。それにしても0と1しか知らない二進法の

機械がここまでがんばるとは驚きだ。

来年以降、電王戦があるとすれば、同じ考慮時間を与えるというのは公平ではない。

人間側には誤りを犯さないための時間をあげるべきだ。それで初めて「ガチの勝負」

が出来るというものだ。スピード勝負なら機械が勝つに決まっている。そんな理不尽な

対決は認めない。その上できちんと所定の手続きを踏んで、タイトル戦に臨んでもらい

たい。タイトル戦が何番勝負かよくは知らないが、そこで勝ち越したらコンピュータは

強かったと言えるだろう。何度も言うが将棋のことは良く知らない。日本に冠たるゲーム

だと言う誇りだけは持っている。あんまり意味ないか。所詮素人のたわごとです。

ボクが知りたいのは、「機械が人間を超えたか」、ということ。純粋に両者が全力を出して

闘えば、何番やっても機械が勝つのか、ということ。

今回はどちらも、今できるルールの範囲内で全力を出し切った。そのことに敬意を表して、

僭越ながらねぎらいたいと思う。どちらも良くがんばった。大変お疲れ様でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐藤四段お疲れ様、残りの対戦を面白くしましたね。

2013-03-31 07:38:09 | ギャンブル

今朝の新聞に電王戦のことが書かれてあったので、ほほう、と思って読んだ。

現役のプロが初めて破れた一戦という意味でニュースに値する記事だったので

しょう。チェスが1997年に勝ったことも載っていたし至って客観的な表現が

淡々と書かれていた。実に面白みのない、事実そのまま、という印象の記事だ。

まるでコンピューターが書いたような記事だった。

翻って、佐藤四段の言葉が印象的だ。そして対照的だ。彼は人間と打っているようだ

と確かコメントしたようだ。第1局でもそういう表現で相手の印象を語っていた。

コンピュータが人間らしい、人間的だということだ。もちろん過去の人間の対戦を

参考にしているだろうから当然とも言える。しかしこの対比がボクには新鮮だった。

新聞は無機的で、将棋ソフトが人間っぽい。「実に興味深い」

ガリレオ風に言ってみた。福山ならそう言うだろう。

なお、詰将棋メモというウェブページからたくさんのアクセスがありましたが、

専門家の皆さんにはご迷惑をお掛けしました。特に苦情があったわけでは

ありませんが、冷や汗が出る思いです。だってあのサイト、一手ごとに解説・感想

が載ってるんだもん。非常に分かりやすいと言えば分かり易かった。なお、詰め将棋

では江戸時代の傑作「煙詰め」についても調べたんですよ。ほんと面白い時代でした

よね。戦争が無かったからと言えばそれまでだけど、なんて暇な(いい意味で)人たち

だったんだろうって。それに集中できるほど広く庶民にまで人気があったんでしょうね。

それと単純に学問を楽しむココロ、これが凄いと思います。むしろ将棋はギャンブル的

要素があったらしいですが、あの頃数学の世界では高次の方程式を解いて遊ぶのが

流行してたらしい。幾段にも重ねたソロバンでね。世界最初のコンピューターと表現した

人もいる。いい時代だったんだなあ。

さて残り3番に俄然興味が湧いてきました。機械がどこまで人間に迫れるか、

面白くしてくれた佐藤四段に拍手。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コンピューターに勝ってほしくない理由、電王戦5番勝負

2013-03-24 08:25:16 | ギャンブル

将棋のプロ4段が世界で5番目に優秀な将棋ソフトを破った。この勝負はもっと

注目されていい。チェスの世界では15年以上前に既にロシアの天才棋士が

IBM社のコンピューターに負けている。それほどチェスと将棋はコンピュータに

とって難易度が違うのだ。将棋は例えば十一手先までの全局面を読むのに

十の十乗から十二乗という膨大な数字を必要とする。これをいちいちチェック

していたのでは時間がかかりすぎるのだ。なお参考文献は地球日本史第2巻

「日本将棋の独創性」である。そう、将棋は日本人の発想の凄さが端的に表れた

ゲームなのです。大陸から伝わった時、飛車、角の大駒はなかった。そして取った

駒を再利用できるというルール、これが将棋を決定的に面白く、難しくしている。

しかも将棋は庶民でも駒や盤を作ろうと思えば簡単にできる。これが今日まで

千年以上にわたって親しまれてきた理由だ。実はオレは将棋ができない。駒の

動き方も飛車や角がひっくり返るとどう動けるのか正確には知らないくらい。

だから大それた事を言っているという自覚はある。でも日本が誇るゲームが簡単に

コンピューターなんかに分かってたまるか、という気持ちは強い。この本には

あと十年は勝てないだろうと書いてある。1998年の出版だからもうそろそろ

互角に戦えると大概の人は考えていたに違いない。おれはコンピューターが

独創性を持つまで勝てない気がする。創造性というか。過去の統計を処理した位では

無理でしょう。大局観という視点を持てない限りは人間に勝ってほしくない。将棋は

序盤、中盤、終盤と進んでいくがコンピューターは中盤が不得意だそうだ。中盤とは

「駒の動きと効率」。将棋にも「形式美」があるのではないだろうか。この形がいい、悪い

という判断。おそらく第6感も使っているかも知れない。無意識という領域だ。これが

機械には無理だろう。いくらなんでも。だから機械には勝ってほしくない。大げさに

言えば人間の尊厳がかかっているのだ。だからこの先、もう4局、次第にレベルが

上がっていくだろうが、その結果がとても興味があるしとても楽しみだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする