一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

小さいけれど、ギュッと詰まっています。

2015年10月10日 | 興野の小さな家

興野の小さな家。


軒下の外壁と天井にシナ合板を張りました。



以前ご紹介した リビングの天井と同じ「突付け張り」

とってもきれいに仕上がりました。



この後、この軒下に桧でウッドデッキを作ります。

大開口の木製サッシを介し、特徴的な軒下空間が内と外を

心地よくつなげてくれるはず。



来月早々にはオープンハウスを行います。

延べ床面積が28.75坪と小さな家ですが、十分な見ごたえがあると思います。


コスト的に、かける所と、かけない所、メリハリが効いています。

リビングの木製サッシには、なんと50万円もかけています 

逆に、個室の天井などは、構造用合板の仕上げや、構造があらわしのままとしコストをかけない。


小さな家に施主様の夢がギュッと 詰まっています


そんな小さな家のオープンハウスの詳細は、また後日 

上棟、北側の山々を望む窓

2015年10月05日 | 島潟の住宅
島潟の住宅が上棟しました!



今回も建て方作業2日目でココまで作業が進みました。

大工さん5人で驚異的な早さです。 段取りがいいんですね 



早いといっても、登り梁の上にはシッカリと厚物合板で水平構面を張り





通気層を作り



屋根下地合板を張って



と、ちゃんと手間がかかっています。



また、まだサッシは付いていませんが、耐力壁は窓サイズに開口。

すでに、この家ならではの特徴がわかります。




立地は五十嵐川の土手のすぐ下の敷地。 土手通りからは見下ろすように家の北側全体が丸見え。

この土手通り(旧国道)の朝晩の交通量は多く(私も頻繁に通る)、プライバシーの確保は必須です。

よって、土手側(北側)は、なるべく窓は設けずにふさぎたい・・・

しかしながら、土手の向こう側、川の対岸には景観の良い山々が広がっている。



敷地から見ると北側ですが、山にとっては日当たり良好な南側。青々とした木々がとっても気持ちイイ 

この緑  を感じて生活したら絶対に心地良いはず。



そこで・・・

通りからは視線をカットして、リビングからは山の緑が見える。



そんな絶妙な高さとサイズの窓を北側に設けました。

通りから土手を見下ろすと (LDKの天井しか見えない)




リビングから北側を見ると (緑の山々がたっぷり室内で感じられる)
行き交う車はまったく見えない。





計画通りにうまくいった。

その様に設計したので当たり前なのだが、うまく行くとやっぱりうれしい。

かつ、ホッとする 




建て方、木には個性があっておもしろい。

2015年10月02日 | 島潟の住宅

島潟の住宅は、建て方工事中です。




まず、土台を敷いて、




次に、柱を立てて、




そして、梁をかけます。




主な柱材は、新潟県産杉(越後杉)・・・ の集成材





地元の木を使う事は、環境や地域貢献、補助金利用などなどたくさんのメリットがあります。

しかしながら、ここ新潟の杉は全国的に見ても、「質が良い」とは言いがたい・・・


以前当社でも、新潟県産杉を無垢のまま使ったことがあるが、曲がりや節、アテなどが多く 見るからに素性が良くない。(県の認証材でもですよ・・・


そこで、今では同じ県産杉だが、より安定した品質が確保できる集成材に加工した構造材を使うこととしています。



しかしながら、杉自体の強度は決して高くないので、力のかかる梁などは杉ではなく、強度のある赤松や米松の集成材を使用。






また、土台に関しては、腐朽やシロアリ対策として、耐久性が高い桧やヒバなどの集成材。





要は適材適所。 木は樹種によってそれぞれメリット、デメリットがあるので、当社ではその個性を活かし使い分けしています。

「オール県産杉」や「オール桧」っていうと何となく「良い」イメージがありますが、そんなことはないです。



当社では、壁の下地となる間柱でさえ、1階と2階、または外壁と内壁では、違う樹種の木を使い分けています。

腐朽やシロアリ対策に1階の外回りは桧を、強度が必要な所は米松を、他は地元の木である杉を、といった具合です。



杉、桧、松などなど、樹木はみんなそれぞれ性格が違うんです。 

もっと言えば同じ樹種の木でも一本一本違うし、一本の木でも使う部位によっては曲がり方、やせ方、強度、みんな違います。

木に個性があるって、とってもおもしろいでしょ  (ちょっと面度くさいですが・・・)



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