下保内の住宅は、上棟後早々に外周部に耐力面材モイスが張られました。
弊社では、外周部にはなるべくスジカイは使わずに面材のみの耐力壁とします。
外周部にスジカイを入れないのは、断熱材を隙間なく充填するためです。
スジカイがある所は、こんな風に断熱材の充填作業を行います→ 充填断熱 筋交い部の施工
実際にやってみると、残念ながら熟練した大工さんでもこんなにきれいに出来ません
しかも、実際には筋交いがダブル(たすき)にかかっているケースや、スジカイ金物、ホールダン金物などもあり、
本当に隙間なく充填するのは、ほぼ不可能
そこで、弊社ではなるべく壁の中はスジカイなしのカラッポとし、断熱材がスッキリタップリ充填できる様にしておきます。
(内部間仕切り壁には、不足分と偏芯率を補うためにスジカイが入ります。)
「じゃあ、サトウ工務店は耐震性より断熱を優先させてるの?」
いいえ、とんでもありません 耐震性は手を抜きません。
本物件も耐震等級は最高の3をクリアしています
新潟では積雪を考慮していますので、積雪のない地域の等級3よりもウンと強い耐力になります
(地震力は建物重量に比例するので。)
耐震性能の等級による違いは、
等級1は、建築基準法の性能
等級2は、等級1の1.25倍
等級3は、等級1の1.50倍
ザックリわかりやすくいうと、
等級1は、普通の住宅
等級2は、長期優良住宅や避難所となる学校校舎
等級3は、地震時に「絶対に倒れてはいけない」消防署や警察署の耐震性能です。
弊社の近年の物件は、ほぼこの「絶対に倒れてはいけない」等級3をクリアしております
これは、優れた耐力壁モイスのおかげもありますが、なんと言ってもプランニングがポイントなのです。
プランが整っていないと、どんなに強い壁や床で補強しても、等級3はおろか等級2のクリアも難しくなります。
そういった意味では、弊社の建物はユニークな間取りだったり、思いっきり開放的だったりするけれど
ものすごーく安定していて合理的な構造を持っているという証拠になります。
「長期優良住宅の等級2をクリアするためには、プランが制限されてつまらない家になるのですすめません」
などと言っている建築士は、明らかに設計力不足です。
(ちょっとえらそうに言いすぎかな・・・)
[外周部での耐力面材]、[内部間仕切りでのスジカイ]、この使い分けは
耐震性と断熱性を同時に高めるための、一つの工夫です。
他にもいろんな工夫をしていますが、けっこう長い説明が必要となりますので
また機会があればご紹介します。
さて、弊社も明日から夏期休業に入ります。
期間:8/11(木)~16(火) 17(水)からは通常営業となります。
それでは、皆様よい夏休みをお過ごしください
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