月岡のゼロエネハウスの建て方です。
LDK棟は5m近い長柱を使った平屋構造です。体育館の様な独特なスケール感です。
長柱の場合、柱を座屈させない工夫が必要です。
またこの物件は、高性能グラスウールのアクリアを、屋根には350㍉、壁には210㍉充填する付加断熱工法で超高断熱仕様となります。
屋根には予めタルキ間に210㍉充填しておきます。まるでお布団みたいですね。
後で下から更に140㍉を内側から付加断熱します。
後にブラックペイントされる鉄骨のらせん階段もセット。
可能な限りシンプルで部材は最小限のサイズで作ってあります。 機能とデザイン、ギリギリのバランスです。
そして、ガレージ棟は2階の床が7.2mもスパンがとんでいる 木造では普通ありえない広さの間口のガレージとなります。 軽自動車も含めれば3台横並びも可能です。
当然、大きな梁が必要になってくる。 梁が大きければ大きいほど自重も大きい。更にクリープというやっかいな変形も考慮しなければならない。 初期の変形は小さくても時間の経過とともに変形が増大するのだ。
そこで、まず計算上十分にクリアできるサイズの梁を選択したうえで、更にストレストスキン効果を期待して 梁上に張る厚い構造用合板を接着と高耐力のビスで一体化。
梁とその上の合板が一体化すれば断面二次モーメント(I=bh?/12)が大きくなる。計算すると1.8倍以上にもなる。 たわみの公式が(5wl?/385EI)なので、たわみが1/1.8以下になる計算。
他にも外周壁に面材を張る事によるウォールガーダーの様な効果や、後に補強されるスチールブレースによってたわみや揺れがウンと低減されます。
他にもトラス構造や張弦梁を使うといった方法もありますので、建物の間取りや意匠によってこれらを使い分けします。
ちなみに我が家の2階ホールは張弦梁。
構造が分かれば、安全を確認したうえで 大胆で自由なプランが可能になってきます。
この月岡のゼロエネハウスは、構造から仕上げまで施工難易度の高い建物です でも出来上がりは超シンプルに見える予定です。