黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

あの「ゴッホ」を追いかけてみよう! (№.1)

2020-10-10 | 日記
 秋の夜長…眠気を抑えての読書。
長い、長いコロナ禍での時間をそれなりにうまく使って
好きな読書に励んでいます?
今、読んでいるのが「ゴッホのあしあと」に続いて同じゴッホもの。
「たゆたえども沈まず」~もう少しで読み終わるのですが・・・・

 ゴッホといえば あの強烈な「ひまわり」の絵を・・・
            (ゴッホ美術館所蔵
   
原田マハさんのこのストーリーに仰天しています。
いや、面白いのなんの~こんな突拍子もないこと
よく考えるなぁ~と。
正直、うまいなぁ、こんな話をつくれるなんて。
歴史家が読めば…きっと、憤慨?
でも、これはフィクションですからね…と。
きっとおっしゃる。

でも、そこはしっかりと歴史的事実のなかに魔術師の技?
読んでいる私たちを 「これってもしかしたら?」と
のめりこませる技がちりばめられているのですから。

これが小説家の力なのかも?
とにかく凄いんですよ。

そう思い立つとこの読んでいるストーリーをブログアップして
みんなにも味わってもらおう…と。 途中なのですが、私も 読みながら
 アップしていきたいと~

つまり、ゴッホを追いかけてみよう!
そして、おなじみのゴッホゆかりの地を訪ね、そこで描いた絵。
それを、一緒に鑑賞してみようではありませんか。

「芸術の秋」に、そして、まだまだコロナの終息宣言が出ていない
この時期、はやりの「GO TO トラベル」を画面で
楽しみません?

 かなり、長くなりそうなので お付き合いよろしく。

登場人物は、それは、それは多彩なメンバーが次々に登場です。

 まずは 主人公 「林忠正」(画商)
といっても、きっとご存じないと…私だってこの本を読んで
初めて知ったのですから。
この画面上で詳しく説明するには大変なので織り交ぜながら。

また、文中で作品の名前が出たものを、画面に掲載します。
    これこそ「美術館巡り」になるはずです。
    しかも、名品ばかりなんですよ。


  「林忠正」こんな顔してます。
        
        

   ご存じ フィンセント・ファン・ゴッホ
           
   ゴッホは、生涯40点近くの作品を残しています。

   そして 彼をずっと見守り続けてきた
       テオドルス・ファン・ゴッホ (画商)

     文中では 「テオ」と呼ばれていきます。 
            

この3人、彼らが接触していたことを示す証拠はこれまで知られていない。
しかし、同じパリの美術界であり、市内ですれ違っていても
 考えれば おかしくはないのかも? 
挨拶だって、していたかも
  と、思えば、作者の想像力をもってすれば?

全編にわたって物語の細部に至るまで歴史的事実をおさえているなかで
    架空の人物や出来事を巧みに挿入している。
    ほんとうにもっともらしい旨さなんです。

 *  その一人 「加納重吉」 (*架空なので写真ありません)

 
  物語の出だしは、テオの息子が、オーヴェール・シュル・オワーズ
村のラヴー食堂で日本人でゴッホの研究者というひとりが
 「私は、ゴッホが死んだ部屋をみたいのです」と、主人に頼み込んで
いる…「だからだめだってば」を繰り返している。
そんな様子を傍にいた彼。
 助け舟を~それでも「お断りだ」 そう、まくしたててから
部屋は見ることはできないが、昼食を食べていってくれ」

 それから、二人の会話が始まる。
クレラー=ミュラー夫婦の美術館 (ゴッホの作品が多数ある)
 での感動を熱のある声で語った。
ニューヨーク近代美術館にある「星月夜」は死ぬまでに見られたら
本望だなぁ と。
         
 
 でも、ルーブル美術館の {自画像}
 
                                         
  
 {医師ガシェの肖像}
                                         

 それに…{オーヴェールの教会}
                                          
  彼は微笑んだ。
 「日本の美術館にはないのですか?」

 と聞くと、ありますよ。 一点だけ。
「薔薇]
                                      
を描いた晩年の作品です。国立西洋美術館といって、
 ・・・松方コレクションの話に広がっていった。
  ルーブルにある{ファンゴッホの寝室}・あれも、もともとは
 松方コレクションになったののですよ。
 ワインが回ってきたのか、研究者は滑舌よく、話し続けた。
 ところで
 あなた ハヤシという人物を知っていますか?
   ・・・・・
 「ハヤシ タダマサという日本人画商です。
 昔の人で、19世紀末にパリの画廊でン日本美術を売っていたという…」
 
  そして、最後に 「あなたは?」と日本人は尋ねた。
   「フィンセントと言います。」
    「ゴッホと同じ名前ですか」
    「ええ、オランダ人には、よくある名前です」

    パリへの終電まで 時間があった。
   川辺に行ってみようとオワーズ川へ向かった。

 彼は、流れゆく川をみつめた。
 そこでそうしようと決めていた手つきで・・・
 1通の手紙を取り出した。
 それは、幼いころに他界した父親の遺品の中にあった手紙だった。
 

 1890年1月11日 パリ
「親愛なるテオドルス
 あなたのお兄さんの絵を、いずれ必ず世界が認める日が訪れます。
 強くなってください。私もこの街で、ジュウキチとともに闘っています。
         あらんかぎりの友情を込めて ハヤシ タダマサ
 
 *    ゴッホの死後、「弟テオ」に「林忠正」が宛てた
       という架空の手紙がそこに。

  ふいにトップが正面から吹き付けた。
  川の真ん中にひらりと落ちた。
  それは神の船になって。いつまでも沈まずに、
  たゆたいながら遠く離れていった。

  こんな書き出しで この物語は始まります。

  「たゆたえども沈まず」という小説のタイトル

 パリ市の標語からのものだそうです。
  パリ市を象徴するエンブレムがあります。
                                   
  その紋章の一部にラテン語が記されています。
  このラテン語の訳が…
               日本語で「たゆたえども沈まず」と。
   「揺れはしても、決して沈まない」という意味です。
  

  話は長くなりますが・・・短く。 
  ナチスドイツがフランスを占領します。
  連合軍が「パリ解放」をかかげて押し寄せてきたとき
  「パリに火を放て」ヒトラーが命令しますが…
  ナチスのコルティッツ大将が
  「できない。何故ならパリは美しすぎるから」と拒否した。
  ~と、伝えられています。

   空爆されていた可能性もあったのに・・・
   パリが美しすぎたから誰も手を下すことができなかった。
       
 パリが持っている強い運命。
   苦難の中でも生き残ってきた。
「パリという街は、なんであれ、最初は拒絶するかもしれないけど、
  最後には受け入れてくれる街なんだよ」
     

   作者は 最初から 最後まで「パリ」と「日本」
   ゴッホと林忠正 という、つかず離れずでいながら
   たゆたえども沈まなかった この四つのものを結びつけていく。
  
 私も、まだ最後まで読破していませんので、まだ少し掴めていません。

 意図するところまで理解できるかどうか・・・

 ともあれ、ゴッホの旅を続けることに~
  まぁ、いい絵を鑑賞ってことに。     続きます。
   
  

続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。