徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

緊急事態!高濃度放射能汚染水の漏洩

2013-08-29 05:55:00 | 寸評

「重大な異常事象」発生だ。
大変なことになってきた。
福島第一原発から、高濃度の放射性物質の汚染水が漏れ出した。
確かな原因もわからず、対応も遅れている。
タンクには、25メートルプール800杯前後、33万4000トンもの汚染水がたまるといわれるが、その総計は驚くなかれ2京7000兆ベクレルという、想像もつかぬような巨大な数字になる。
その汚染水が・・・。
あれから2年半、福島第一原発はいまだにトラブルが頻発し、事故は収束しておらず、東電は嘘という嘘をつき続けてきた。
原因究明もままならず、その対策もずさん極まりない。

しかも放射能汚染水の漏れといえば、原発事故発生以来ずっと続いている、そのさなかにまたである。
これは、決して想定外の事故ではない。
貯蔵タンクの多くは急ごしらえの一時しのぎのもので、5年が耐用年数だといわれる。
5年後に、またタンクを急ごしらえするのか。
同型タンク350基にも、漏洩の恐れが出てきた。
こんな状態では、汚染水は永遠に増え続ける一方だ。
これを、完全に処理することは不可能だろう。
そして最後は、高濃度放射能汚染水は大量に海に流れ出すだろう。
待ったなしである。
日本近海の漁業は、やがて立ち行かなくなる。
もはや、人間の作った原発もひとたびの事故で、人間の手には負えない事態になってきている。
チェルノブイリ原発は、たった一基の事故で廃炉まで100年以上かかるとみられている。

東電も、完全に手詰まり状態で期待できない。
それで今頃になって、国が前面に出る方針を固めたが、いかにも遅い。遅すぎる。
これから体制作りなんて言っているが、汚染対策の解決の糸口さえ見えてこない。
そもそも、タンクの貯蔵というこの一時しのぎの「最後の砦」も、いつかは崩壊の危機を迎える。
事態は極めて深刻だ。
核と人間は、共存できない。
完全なる安全などあり得ない。

これほどの汚染水流出問題なのに、日本のメディアは、何故かあまり大々的には取り上げていない。
海外では、異常な危機感をもって報じられているのに・・・。
福島沖を中心に、太平洋の汚染が進み、漁協などでは試験操業を中止した。
回遊魚のカツオ、マグロをはじめ、スズキ、イワシ、ヒラメ、アサリなど安心して食べられなくなりそうだ。
危険度の高い魚は、青森沖から房総沖まで泳いで回遊しているからだ。
今回の汚染水の流出で、浅いところで泳ぐ魚もかなり危ないといわれている。
専門家は、今後子々孫々10世代先まで、太平洋の魚を安心して食べられる日はないとまで断言している。
この先どうなることか。

日本の政治は、「改憲」などにいたずらにエネルギーを空費している。
憲法問題や消費税論議よりも、人の命に関わるこの汚染問題こそ緊急の最優先課題ではないか。
本当に、どうにかしないといけないのだ。
政治家は、国家、国民のために政治を行うために選ばれたのではなかったのか。
国民の命、人間の命を守る。
政治家は、いま何をしなければならないか、自らの生命を賭けて政治をしっかりと見つめなおしてほしい。
姑息な議論をしている場合ではない。

最近、本州を脱出して沖縄や屋久島へ移住し始めた人の話を、よく耳にする。
このままでは、日本列島は人の住めない国になる。
何としたことか。
そんなことは杞憂であってほしいのに、少しずつ現実味を帯びてきた・・・。(?!)
安心安全だからといって、産めよ増やせよと強引に原発を推し進めてきた自民政権の、万死に値する大罪とはこのことだ。
それで、性懲りもなく再稼動だと叫んでいる。
ここはきっちりと、国家国民のためにこれまでの責任を取って頂きたい。
「福島」を考えたら、ゴルフ三昧、海外旅行など、のうのうとしていられる場合ではない。


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