徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

怒りを込めて振り返れ―菅民主政権の、どうしようもない恐るべき暗愚―

2011-02-18 14:00:00 | 寸評

     三寒四温を繰り返しながら、本格的な春が近づいている。
     季節は、確実に急ぎ足で変わろうとしている。
     そのさなか、政界に激震が走った。
     民主党内の、16人の造反劇である。

     日本各地で、天変地異が起きている。
     豪雪、地震、火山噴火、口蹄疫、鳥インフルエンザ感染拡大等々・・・。
     これらは、古来、御政道(政治)の乱れが原因だと説く人も多い。
     確かに、為政者の暗愚が続けば、様々な災厄がはびこる。
     その通りではないか。

     これまでずっと黙って見てきたが、目に余る菅政権の体たらくは、ひどいなんて言うものではない。
     この人には、国民の怨嗟の声が聞こえないのか。
     理念も哲学もない。
     既得権益を握りしめたまま、虚空をにらみ続ける眼差しは、焦点が定まらず、いたずらに宙を泳いでいる。
     何をやりたいのか。
     どうしたいのか。
     まるでわからない。
     改革の旗印を掲げて、劇的な政権交代を成し遂げた菅政権は、いったい何をしているのだ。

     愚かさも、情けなさも・・・、何が最小不幸社会か。
     見ても聞いても、あきれるばかりの惨状ではないか。
     世論の支持率は、とうとう最新の調査で17.8%まで落ち込んだ。
     これは、政権交代後の最低の数字だ。
     この人が、政権の座にしがみつけばしがみつくほど、国民の不幸が拡大していくようだ。
     だからか、近頃ではこの人のことを、疫病神と呼ぶ人が増えた。
     天変地異、天地の神が怒るのもうなずける。

     民主政権の金看板「政治主導」など、とうにどこかへ捨ててしまったのか。
     まだ、自民政権のほうがましだったの声もある。
     いまの政治の閉塞状況は、菅総理の自業自得だ。
     党内分裂の騒ぎ(小沢氏問題)は、亀裂が深まるばかりで、そんなことで、かっての仲間同士がいま喧嘩をしている場合かどうか。

     そんな内閣だから、どうしようもない。
     野党もちろん、政権内部から倒閣運動が起きて当たり前だ。
     このままの政治があと2年も続いたら、国民生活はぐちゃぐちゃで、塗炭の苦しみをなめさせられることになる。
     要するに、政治家のやることなすことが、でたらめなのだ。
     こうなってくると、エジプトの「改革」とまでいかなくても、国民の手でこの政権を葬り去るしかない。
     歴史的な政権交代を誕生させた政権が、国民の期待を裏切ったことで、国民の手で葬り去られる・・・。
     そんな日が近いかもしれない。

     いま、日本の政治が、転げ落ちるように破局に向かっている。
     誰もが、そう感じている。
     もう時間の問題だ。
     マニフェストの公約は守られず、菅内閣は、政権維持に汲々としている現状だ。
     子ども手当は見直され、ガソリン税の暫定税率廃止もお手上げ、高速道路の無料化も先行き不透明だ。
     せっかく実現した子ども手当が無くなれば、もらっている人たちの落胆を隠せない。
     もしこれが廃止になって、児童手当に戻ると、子育て世帯の負担はズシリと重くなって、月2万円の負担増になるという話だ。
     だから、子どものいる家庭では、簡単にやめていい法案ではないはずだ。

     民主党は、そもそもが、政策を通したいがために政権を奪取したはずだ。
     それなのに、政権を維持するために政策を捨てるなど、本当に無茶苦茶な政権だ。
     狂気、乱心の極みである。

     消費税増税論が、叫ばれている。
     いま、大企業の内部留保は300兆円ともいわれている。
     その1割でも吐き出させたら、増税の必要なんて無くなるといわれる。。
     知恵を絞れば、財源はある。
     それでも、民主党は財務省におんぶにだっこで、予算編成まで財務省に丸投げするような始末だ。
     何なのだ。この政権は、脱官僚を謳っていたのではなかったか。

     弱肉強食のいまの競争社会で、増税一辺倒とも見える民主政権のカジ取り、野党の顔色をうかがって右顧左眄の体たらく、国民の信を問うこともせず、解散も総辞職もせず、それで政権が潰れな
     いほうが不思議だ。
     旧自民政権の亡霊かとまごう人を、三顧の礼をもって入閣させるなど、何を血迷ったのか。
     もしかして、いまの政権は、旧自民政権よりひどいかもしれない。
     内政も、経済も、外交も、みんな駄目だ。
     すること、なすこと、みんな駄目で、どうするのか。
     恥ずかしくて、情けなくて、無知蒙昧のこんな内閣見たことない。
     
     民主党に政権交代の夢を託したことは、間違いだったのか。
     党利党略、私利私欲のみで蠢いているかに見える、現政権のあくなき無気力には、幻滅だ。
     大相撲が無気力(八百長)だというなら、政局こそ、救いようのない無気力(八百長)だ。
     これが、国民への裏切りでなくて、何だろうか。
     国民への悶絶、憤死を促すがごとき、昨今の裏切り政治をいつまで許せばいいのか。
     菅総理は、もはや己自身の延命だけしか考えていないようだ。
     ああ、嫌だ嫌だ。

     ついに、民主党の衆院議員16人が、会派を離脱する意向を表明した。
     これはもう、政変(クーデター)だ。
     いよいよそこまで、来るべくして来たか、という感じだ。
     彼らが、予算関連法案の採決で造反するとなれば、子ども手当法案の成立も危うくなり、自公政権時代の児童手当に逆戻りだ。
     そのほか、法人税の引き下げなど、目玉政策も予算執行もままならなくなり、国民生活への影響は計り知れない。
     その責任は、誰が取るのか。
     民主党瓦解の始まりだ。

     小沢元代表への離党勧告なんかで、内閣支持率が挽回できるわけがない。
     小沢氏をかばうつもりなど毛頭ないが、いまや一平卒でしかない人を、まあ寄ってたかって、これでもかこれでもかと一体いつまでいじめ続ければすむのか。
     この「小沢切り」とも思える、菅総理のやり方は、恩を仇で返すようなものだ。
     とても、感心できるものではない。
     むしろ、不快でならない。
     菅総理の、手段を選ばぬ、それこそ自分で好んでよく使う言葉だが、この不条理な(?)行為には、一片の正義もないではないか。
     そもそも、離党勧告って何なのですか。
     何だか知らないが、一国の宰相のやることにしては、支離滅裂、もう無茶苦茶すぎる。
     だから、所詮首相の器ではなく、史上最悪、最低の暗愚の宰相だといわれるのだ。

     小沢元代表の問題は、国会で国民に説明責任を果たさない小沢氏も小沢氏だが、強制起訴が決まり、司法の場で事実が明らかにされることが決まっているのに、このことを執拗に攻め立て、離
     党勧告まで突きつけて、何という醜態か。
     菅総理対小沢一郎氏の対決は、肝心の政策論戦を後回しにするばかりで、貴重な時間の浪費だった。
     小異を捨てて大同につく。
     その挙党一致こそ、大切だったはずだ。
     民主政権の罪は、重大だ。
     いい加減にしないか。
     そのことが、党内分裂の危機を招いたことを、わかっているのだろうか。
     とにかく、菅首相の小沢批判のあの姑息には、誰だって不快を禁じ得ない。

     民主政権が、国民に約束したことを、ろくろくやろうともせずに、また自公政権に逆戻りするようでどうするか。
     エジプトの例ではないが、本当は民衆が蜂起して、世の中を変えていくのが望ましいのに、いまの日本は自分のことしか考えない人が多いから、そんなことはとても期待できそうにない。
     こんな時代でも、デモひとつ起きないし、世の中は静かである。
     そんなに平和だからか。
     それとも、これは、もう諦めなのだろうか。
     救国の道は険しい。
     どう転んでも、いまの政治が長く続くなどとは思われない。

     菅直人総理は、一体誰の味方なのか。
     政権交代の意味と使命を、どれだけわかっているのか。
     貴方には、国民の怨嗟の叫びが聞こえないのですか。
     「汝自身を知れ」という、有名な言葉がある。
     そっくり、菅総理に手向けたい言葉だ。
     政局ではない。政策だ。
     それが出来ぬなら、今すぐお立ち去りください。今すぐ・・・。
     醜い内紛劇は、うんざりだ。
     
     権力というのは魔物だ。
     人は権力を手にすると、時に狂気にいたる。
     そんなことは、何ら不思議ではない。
     権力の魔力とは、それほどに、‘魅惑的’で‘蠱惑的’なものだからだ。
     今度選挙になったら、もはや民主党は与党ではなくなるのではないか。
     そういう気がしてならない。
     民主でもない、自公でもない、新しい政界再編が叫ばれる時が来たか。
     
     菅総理は総辞職には応じず、もしかすると、破れかぶれの解散に打って出るかもしれない。
     そうなると、政界は大混乱に陥るだろう。
     民主政権の寿命は、あと幾何も無い!?
     ・・・永田町は、風雲急を告げている。
     いま心配でならないのは、これからの国民の生活(くらし)である。
     待ったなしで、一刻の猶予もできない。国民にとっては大迷惑だ。
     倒閣へと蜂起した民主の乱に、理あるやいなや・・・。
     第二、第三の蜂起、波乱が続くかもしれない。
     汝に出ずるものは、汝に返る。
     造反有理、因果の理(ことわり)ここにあるか。

     ・・・・今日は、何だかとても風の強い日です。
     それも、冷たい北風に変わって・・・。
     春が、待ち遠しい。


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3 コメント

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その通りですね (霜葉)
2011-02-18 15:40:14
ここまで無責任極まる政権には言葉がありません。この国を、国民をどうしょうとするのか理念がないとしか思えません。政局、内紛だけで政策はおろか、ましてや世界、隣国の出方など全く見えてないでしょう。神風に頼るしかないのでしょうか。 合掌。
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何でしょうね。 (茶柱)
2011-02-19 00:37:08
全く。少しでも異論が出たら政権崩壊することは最初からわかっていたはず。で有れば、党員を抑圧するのではなく、いかにして「理念を共有するか」に心を砕かねばならなかった。

全くもって「何がしたかったのか」がわかりません。方法論に振り回されて「何がしたくて政権を取ったのか」を忘れては、もはや本末転倒と言わざるを得ませんよね。

これが一国の宰相なのですから、嘆かわしい・・・。
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菅内閣も・・・ (Julien)
2011-02-20 11:23:24
いよいよ崖っぷちで・・・。
こうなってくると、テレビのニュースで、もうあの方の顔を見るのもどうもねえと・・・、いやいや、全く気が滅入ってしまいます。

霜葉様。
茶柱様。
原理、原則からいえば、この大事な時に身内から造反、決起なんてよいはずはありませんが、それを百も承知の造反でしょうから、もう忍耐も許容の限界を超えている現れでしょう。
小沢氏でさえ、こういう事態を当初は猛反対していたのですから・・・。


菅総理も、枝野官房長官も、岡田幹事長にしても、彼らの行動を「理解に苦しむ」などと言っていますけれど、どこが理解に苦しむのですか。
自分たちは、何をしたのですか。
別に何も難しいことではありません。人の気持ちもわからないでは、人の上には立てないというだけのことでしょう。
これ、当然です。
自ら種をまいておいて、それに気づかぬとはあまりにも愚かで浅はかというほかありません。
自業自得、もっと、親方様(!?)ともあれば、己自身に責任を持ってほしいものです。
かくなるうえは、いっそ、総退陣してはいかがですか。
そのほうが、ずっとすっきりします。
・・・さあ、これから何が起こるのでしょうか。
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