足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

株価が久しぶりに日本のエネルギーを誇示はじめた

2012-12-27 07:44:49 | 株式

NY株はフィスカル・クラフ(財政の崖)問題の議論の行き詰まりで方向感を失っているが、一方、日本株にウォール街をはじめ世界の投資家の目が集中を始めた。クリスマス明けの大きな話題である。

“景気はどん底、われわれの使命はトレンドを回転させることだ!”。選挙期間中に新首相が訴えてきたことが、いちはやく相場に好材料として顕在化され、休暇からデスクに復帰した運用者たちの関心が日本株に向か材料になることは確実である。

今回は選挙期間中の宣伝だけでなく、その政策が国民に受け入れられ、株価に反応したことの意味は大きい。安倍政権は自信をもって政策運営に力がいれられる。

海外でもタイミングよく流れた「トヨタ自は首位の差を奪回した」というニュースも日本株観を転換させる材料になった。2012年の世界の生産量が+22%と970万台になり、2013年の見通しも990万台と1000万台を視野にいれる。震災、中国での不買運動という悪材料をはねのけ、世界一の座を奪回した底力は、不幸をチャンスにするというかつて日本企業や日本人が持っていたエネルギーを自ら手本として見せつけた。

いまさらながら「相場は知ってきた」とつくづく株価の先見力に感心させられる。

市場ではこれまで自動車、不動産、証券に注目してきたが、住宅、そして広義の金融にまで物色の範囲を広げたい。株高で時間差をおいて消費関連にも波及していくだろう。

「機を見るに敏」な個人の資金が新興市場にもラッシュしてきた。短期に大きな利益を手中にした経験はセンチメントを変化させる原動力になる。

12月のIPO銘柄のバイオ関連のユーグリナ(2931)は連日のストップ高でわれわれの理論株価に進んだ。同時期に公開した銘柄にも見直し人気が波及するだろう。

コロブラ(3668)、モバイルクリエイト(3669)などが控えている。