足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

相場は政治に信頼を始めた・・・IPO市場での戦略

2012-12-20 07:52:18 | 株式

年初来の11月までは日米株価は米国+12.6%、日本+11.2%であった。

しかし12月に入ってからの東京市場の上昇がめざましく昨日までは米国+14%、日本+20%とウォール街を大きく上回った。今月の米国+1.4%、日本+7.5%の上昇率の差がパフォーマンスに現れた。

いままで「失われた20年の低迷が日本を沈没させた?」といった極端な見方が一部に横行していたが、11月中旬からは日本株が追い上げ、久しぶりに外人投資家の目を引きつけ始めた。インデックス運用をする大半の投信、年金、ヘッジファンドは日和見をしていれば運用責任を問われる。

東京市場の活況の良し悪しはさておいて政治情勢の大転換で保守派が台頭した。第2次大戦後の日本経済と国力を驚異的に復活させた保守派が帰ってきた。メディアがどのような評価をしても、最近の日本株のリズム感のある株価の復活という現実は直視しなければならない。

米国では政治も学者も中央銀行も株式相場の持つ国民のセンチメントを変化させる力の大きさを語るのにためらいを持たない。

いま市場に復帰する投資家が声を上げて主張しているのは「相場のもつ変化への先見力」である。米国のように23%の高額所得者が消費の3040%を握るという構造には日本は程遠いが、戦後45年間には米国のような株高→経済成長という構図が働いていた。それを壊したのは中央銀行と長年、野党であった政治である。

ここへきてその反省の芽が出はじめた。英語では“bamboo shoot”(筍の芽)というが、バーナンキ議長が2010年来、注目して成功した筍の芽を崩さない政策が株価を左右する。

市場ではIPO(新規公開)が続く。昨日のモバイルクリエイト(3669)に続いて、本日はユーグレナ(2931)の公開である。

投資家にとっては投資のタイミングが大切であるが難題である。初日に寄るなら、初値後に投資するのは一つの戦略である。われわれの理論株価が有効である。