相場の分析には「まずNY株ありき」という人気が常識になってきたが、その現象はますます密接になってきた。
NY株は7月10日に底入れした。ダウ平均は8146ドル→9096ドルと+11%になった。
日経平均も同日に底入れし9287円→10087円と+8.6%になった。投資家の目がウォール街に向くのも当然である。
昨日のウォール街では住宅価格の発表に元気づけられた。主要20都市の住宅価格のケース・シラー価格(5月)が+0.5%と3年ぶりに反転した。市場では「住宅価格は4月で底入れした」という見方が出てきた。最近は住宅市場に明るいニュースの発表が続く。住宅販売が新築、中古とも連続で上向いてきた。今回の金融市場の崩壊の原因になった材料が好転してきた意味は大きい。
東京市場でも不動産株は安値から2倍に上がり市場平均を大きく凌駕した。首都圏の中心地のマンション価格の動きのチラシをみていると価格は、やはり下げ止まってきている。売却広告から人気マンションの物件が消えてきた。日本には残念ながら米国のケース-シラー指数のようなデータはない。しかし地価の下げ止まりが肌では感じられる。
不動産、マンション関連株に注目しているゆえんである。