NY株が8ヵ月ぶりに待望の9,000ドル台に乗せた。昨年11月の大統領選でオバマ大統領が実現したときの水準になった。
今回のウォール街の上昇相場の原動力は目下、発表中の第2四半期の企業業績の予想を上回る好調、それに景気指標のなかに回復の兆しを示す数字が出てきていることだ。
昨日は6月の中古住宅(1戸建てとマンション)販売が前月比+3.6%になり、3ヵ月連続して上昇したことだ。住宅市場の崩壊が、今回の不況の引き金になっただけに、市場の回復は大きな好材料だ。
在庫も-0.7%で9.4ヵ月になった。正常値は7ヵ月であり、まだ正常な状況には達していないが、方向性は正常化に向けて動き始めた。
東京市場でも最近の反騰相場では不動産や住宅関連は圏外にあったが、首都圏で一部のマンション価格の反転がいわれており、米国と同じように最悪期は脱した。
飯田産業(8880)に注目したい。
先週、発表された2009年4月期の決算では、たな卸資産と借入金が急減した。前期は売上1041億円(-4.1%)、営業利益26億7900万円(-29.4%)と減収、減益であったが、同業には赤字決算が多いなかで、利益を出した。
2010年4月期は売上1126億円(+8.2%)、営業利益82億2000万円(3倍)を見込む。前期の在庫減の成功が、攻めの経営の原動力になる。東京23区、千葉、埼玉などで1戸建て住宅での地盤がモノをいう。