サミットから帰国したオバマ大統領は土曜日に恒例のラジオ、インターネットの演説では、急に大きな話題になってきた第2次景気対策について論じた。
NY株が世界の株価をリードしてきただけに、世界の投資家は米国景気の回復の鈍さに苛立ちを感じ始めた。6月後半から株価は、週間では4週間にわたって連続安になった。6月の失業率が9.5%に乗ったことを市場は問題にする。2月に決めた景気対策では失業率8%を想定したが、すでに現実はそれを上回り10%を超えることは確実である。
今回の演説で大統領は「効果を出すまでには時間を要する。夏から秋にかけて効果が顕在化する」と国民に呼びかけた。
しかし先週は世界最高の投資家であるウォーレン・バフェットが「先の対策は、ばら撒き予算でこのままでは景気の浮揚には時間がかかる。第2次の重点的な即効性のある政策の発動が必要」と提言した。大統領選ではオバマ大統領の支持者であっただけに、オバマ大統領の政策当局も無視はできない。
昨年の金融危機は市場の声を無視してリーマンブラザーズの破綻を放置したことが大きな原因の一つであった。
今回はサマーズ経済会議委員長やガイトナー財務長官がどう動くか?今、来週のオバマ政権の動きに相場は左右されるだろう。