ロバート・ハングストロームといえばウォーレン・バフェツト(20世紀が生んだ最高の投資家)のフアンなら、「ああ彼か・・」とすぐに頭に思い浮かべられるはず。1994年に「The Warren Buffet Way」(邦訳「バフェットの法則・三原淳雄監訳・ダイヤモンド社」という書物を書き世界的にベストセラーにした人だ。当時は有名な米投資銀行レッグ・メイソンのビル・ミラーの下で運用の助手をしていた。ベストセラーになったのをみたレッグ・メイソンは「グロース・トラスト」を設立し運用の全権をハングストロームに委ねた。
設立以来の成果は年+10.58%で会社の期待に応えた。アメリカ的な話だ。
最近の運用報告書では「相場の環境は1998年、2001年、2002年に似ている。相場の先行き見通しが暗いときには逆に自信が湧く。市場でもっとも忌避され、見向きもされない割安株をこのところ買い増している。いずれも成長株である」と書いている。ハイテク、インターネット、ヘルスケア、金融などである。そしてアビー・コーヘン(ゴールドマン・ザックスの有名なストラティジスト)の「株価分析モデルは投資のタイミングの道具でない」と引用している。
相場の方向性に関係なく割安な成長株に注力するのは、ウォーレン・バフェットから学んだ投資哲学で、自分の信念に全幅の自信をもつ。現在の東京市場でも通用すると思う。