足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

「Web2.0」の有望株を発掘するヒント

2006-08-08 15:34:09 | 株式

ウォール街では久しぶりに世界のメディア王という言葉で呼ばれるルパート・マードックの名前が話題になった。昨年、彼が経営するニュース・コープ(NWS)が新興ベンチャー企業のマイスペース(MySpace)を5億800万ドル(667億円)で買収したが、今度はグーグル(GOOG)が、マイスペースとネット広告の分野で提携することになり最低9億ドル(1035億円)を支払うことで合意した。マードックは投資額の2倍の資金を回収する。

昨日はニュース・コープもグーグルの株価も上昇した。マイスペースはグーグルの検索エンジンを使って、そのユーザーをコンテンツに導入する。若者が集まるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)だ。短時間で4600万人以上のユニーク・ユザーを獲得した。グーグルが狙うのは自社の検索エンジンを利用者が使うことによって広告収入を得る。

米国のネット広告はその成長がさしあたり止まるところを知らない。その市場は今年は167億ドル(1兆9000億円)になり、2010年には294億ドルになると予測されている。ネット人口の増加で広告がグーグルのようなネット企業のドル箱になっている。その市場を制した企業が、ネット業界の覇権をにぎる。これで「Web2.0」革命での収益をあげる企業をみつけるひとつのカギがはっきりしたと思う。

グーグルのシュミット会長は「ユザー主導のコンテンツ分野の第1人者だ。検索エンジンを提供することにより広告収入の増加につながる」と語っている。東京市場でのネット関連の有望株をみつけるヒントのひとつが浮かび上がった。