ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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ONE STEP

2012-03-02 20:57:23 | 日記

 1997年に北海道札幌で結成され、クラブシーンで全国的な知名度を手に入れた後も、札幌を拠点に活動し続ける「THA BLUE HERB」というヒップホップグループをご存知でしょうか。一般的な知名度はまだまだですが、2~3年前に錦織圭が出演した清涼飲料水「ゲータレード」のCMでタイアップされたこともある、と言えばピンとくる人が・・・いないですね。

 

 彼等の曲の中には地元札幌に関するフレーズや、北海道の大地を連想させるフレーズが度々出てきます。それは、彼等が地元を愛しているからであり、適当に語呂のいいフレーズを選んで韻を踏む事よりも、本当に伝えたい言葉を選び、訴え、その中で北の大地に係るフレーズを用いているようです。彼等の曲の中に、「東京にでて音楽なんて古いんだ 地元も仕切れずになに歌う気だ?」という詞があり、東京に進出することが必ずしも重要ではなく、地元に根を生やしながらでも成功を掴む事が出来るというメッセージを感じる事が出来ます(紹介した詞だけでは、そこまで読み取れないと思うので、興味の有る方は「天下二分の計(COAST2 COAST3)」という曲を是非聞いて欲しいです。)。兎に角、彼等は地元を愛しています。

 

 もうすぐ、東日本大震災から一年が経とうとしていますが、法務省の調べでは昨年1年間に救済手続きを始めた人権侵害事案のうち、学校等でのいじめに関する被災者からの相談が491件も寄せられたといいます。「福島から避難してきたことを理由に、保育園の入園を断られた」「震災の時に死んでいれば良かったのに」等心ない言葉を投げられたと被害(差別)を受けた人がいるそうです。最もあってはならない風評被害だと思います。被災者は親族を亡くし、地元を追われ、生きるために新たな地で生活する事を余儀なくされているにも関わらず、新天地でも理不尽な扱いを受けなければならないなんて、察しと思いやりを信条としている日本人の心はどこにいってしまったのでしょうか。

 

 平成23年3月11日以降、いままで通り地元に根を生やし生活することが出来る人と、地元を追われた人がいます。地元に根を生やし生活している人は、その生活が当たり前なようで当たり前ではない事を、ほんの少しでもいいので頭の片隅においていただきたいと思います。そうすることで、地元を追われ当たり前の生活が出来ない人がいるという事を忘れない、震災被災者の存在を忘れないことに繋がるのではないでしょうか。そして、そんな被災者・被災地のことを早急に救済することができるよう、我々国家公務員の給与削減分を十分に活用していただきたいと思います。すべては復旧・復興のために。【大将】