備忘録として

タイトルのまま

荒鷲の要塞

2013-06-22 12:16:26 | 映画

5月6月の機中映画はあまり面白い映画がなく、行きがかり上、昔の名前を頼りにアクションを中心に観た。ブルース・ウイルスのダイ・ハード最新作”A Good Day to Die Hard"と”Looper"、知事を辞めて復帰したアーノルド・シュワルツェネガーの”The Last Stand"、トム・クルーズの”Jack Reacher”(邦題:アウトロー)、”Parker”、Mr.Beanのローワン・アトキンソンの”Johnny English Reborn"、アクション以外では”オズ 始まりの戦い”、”My Big Fat Greek Wedding"を観た。その中ではトム・クルーズの”Jack Reacher"がまあまあだった。ロンドン塔の巻で書いた”Jack the Giant Slayer"のポスターもついでに載せておく。ポスターはいずれもIMDbより。

”A Good Day to Die Hard"2013、監督:ジョン・ムーア、出演:ブルース・ウィルス、ジェイ・コートニー、刑事ジョン・マクレーンがロシアで逮捕された息子を助けようとモスクワに乗り込むと、いつのまにか犯罪に巻き込まれる。息子はCIAの諜報員で重要な参考人を連れ出す任務を帯びていたのである。ダイ・ハードシリーズはすべて観ているので責任上観たが、はっきり言ってカーチェイス、ヘリコプター相手のガンファイト、裏切りなど前作でも多用されていてもう見飽きた。マクレーンも引退の時期がきたのだと思う。★★☆☆☆

”Looper”2012、監督:リアン・ジョンソン、出演:ジョセフ・ゴードン-レベット、ブルース・ウィリス、エミリー・ブラント、未来の犯罪組織から送られてくる人間を処刑することを仕事とする主人公(ジョセフ)は、かつての殺人者を抹殺することを決めた未来の犯罪組織が送り込んだ未来の自分(ブルース)を殺す羽目になる。過去の自分から逃れた未来の自分は、将来自分の妻を殺す犯罪王になる前の子供を抹殺しようとする。未来を変えるためにそのもとを抹殺する設定はターミネーターと同じである。話は複雑なのである。ネットでの評判は高いのだがクールな現在の自分と情緒的な未来の自分が同一人物とは思えず、★★★☆☆

”The Last Stand”2013、監督:キム・ジーウン、出演:アーノルド・シュワルツネガー、フォーレスト・ホワィティカー、田舎町の老保安官がFBIも持て余す犯罪王を追い詰める。荒唐無稽な西部劇を現代にもってきただけの映画である。老いたシュワルツネガーが最後格闘場面を演じるのだが動きが鈍いのは仕方のないところか。★★☆☆☆

”Jack Reacher"2012、監督:クリストファー・マカリー、出演:トム・クルーズ、ロザムンド・パイク、ロバート・デュバル、無差別殺人の犯人として元軍隊のスナイパーが逮捕された。証拠からは容疑者の有罪は揺るぎないと思われた。容疑者はJackReacherを呼んでくれと弁護士に伝言する。元特殊部隊員のJack Reacherは背景にある陰謀を解き明かしていく。God FatherやLonesome Doveのロバート・デュバルがトム・クルーズを助ける老いた元軍人を演じていた。後述のロザムンド・パイクを嘉して、★★★☆☆

”Parker"2013、監督:テイラー・ハックフォード、出演:ジェイソン・スタサム、ジェニファー・ロペス、現金強盗の主人公は仲間に裏切られ重傷を負う。自分の正義、スタイルに従い裏切った犯罪者仲間を次々と粛清していく。ジェニファー・ロペスはたまたま彼を助ける不動産屋を演じている。主人公の正義に敬意を表して、★★★☆☆

”オズ 始まりの戦い”2013、監督:サム・ライミ、出演:ジェイムズ・フランコ、サーカスの手品師の主人公が竜巻に巻き込まれたあと辿り着いたオズの国で出会った三人の魔女(ミラ・クニス、レイチェル・ワイズ、ミシェール・ウィリアムズ)の誰がいい魔女で誰が悪い魔女なのか。本物の魔法は使えないが手品で悪い魔女と闘う。悪い魔女が哀れで点数をあげられない、★★☆☆☆

”My Big Fat Greek Wedding”2002、監督:ジョエル・ツイック、出演:ニア・バルダロス、マイケル・コンスタンティン、主人公トゥーラ(ニア・バルだロス)はギリシャ移民の子で父親のレストランで働いているが頑固な父親に逆らえずボーイフレンドもいない冴えない30歳である。思い切って入ったコンピュータースクールから旅行代理店に入りイアン(マイケル・コンスタンティン)に出会うようになり人生が変わっていく。これといったドラマはなかった。★★☆☆☆ 

”Johnny English Reborn"2011、監督:オリバー・パーカー、出演:ローワン・アトキンソン、ロザムンド・パイク、ロジャー・バークレイ、ローワン・アトキンソンがMI6の諜報部員として抱腹絶倒の活躍をする。最後のロープウェイの格闘では”荒鷲の要塞”1968を思い出した。話はめちゃくちゃだけど”Jack Reacher”や”タイタンの逆襲”にも出ていたロザムンド・パイクは美人なのでおまけして、★★★★☆

"荒鷲の要塞”1968、監督:ブライアン・G・ハットン、出演:リチャード・バートン、クリント・イーストウッド、中学か高校のときに観て魅了されたアリステア・マクリーン原作の戦争アクション映画である。第2次世界大戦で捕虜になった将軍を、難攻不落と言われる荒鷲の要塞から救い出そうとするイギリス諜報部員(リチャード・バートン)らの活躍を描く。しかし、救出部隊の中には裏切り者がいるのだ。ロープウェイの上での格闘場面の迫力は記憶の彼方に行ってしまったがとにかく手に汗を握って観た記憶だけが鮮明である。”Johnny English Reborn"の山の上の要塞、ロープウェイ上の格闘、身内の裏切り者という設定は、”荒鷲の要塞”からパクったのは明白だと思う。”荒鷲の要塞”も”Johnny-”も両方ともハリウッド映画ではなくイギリス映画なのである。YouTubeにFull Movieがあるのではないかと捜したが残念ながら見つからなかった。それでも短いシーンがいくつか掲載されていたので映画の雰囲気を懐かしく思い出した。リチャード・バートンはこの時43歳でエリザベス・テイラーと何度も共演し、すでに何度目かの離婚と再婚を繰り返していたと思う。リチャード・バートンの映画は、”聖衣”、”クレオパトラ”、”じゃじゃ馬ならし”などを観ているが、最後は”The Wild Geese"1978をシンガポールの映画館で観た。クリント・イーストウッドはこの時38歳で、”荒野の用心棒”や”夕陽のガンマン”のマカロニウェスタンで人気が出てきたばかりの頃で、ダーティー・ハリーシリーズで人気を確固とする前のことである。”荒鷲の要塞”ではクールで若いアメリカ将校を演じていた。最近の映画はCG効果で戦争や格闘場面は迫力満点に作るので、昔の映画を今観ると”なんだこの程度だったのか”とがっかりするかもしれない。まずは記憶を頼りに採点しておく。★★★★★


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