北京オリンピックでは口パク問題が話題になった。しかし、当の中国では昔から当たり前に行っているという。従って、北京オリンピックで口パクをやったのは当然のことなのである。海外では口パクは殆ど見られないことなのだが、中国の有名歌手の公演会ではいつでも見られるとのこと。何とも不思議な国である。また、公演会では、歌や演技を見るのではなく動画を取ることも普通に行っているという。音楽諸作権など全く関係のない国なのである。というより、工業所有権、知的財産権が殆ど存在しない国なのだから公演会の動画を取ることなど朝飯前である。
模造品に関しても、地方に行けばやりたい放題。模造品を専門に販売しているビルがあるという。当然、模造品専門工場が存在する。ここまで行くと、不法国家というイメージがそのまま重なる。他国の領土を平気で略奪するという国なのだから、国際法など考えが及ばないのだろう。技術提携をした権利については、殆ど模造品を造られることを覚悟しなければならない。というより、勝手に海外で他社の権利がある特許を申請してしまうことさえ出てくる始末である。他人の特許を少しモディファイしただけで自分の特許の如く申請するという神経、とても常識では考えられない。
模造天国は今後も続くことだろう。従って、自国で新たに先進技術を開発するということは殆どできない。新規の技術開発ができなければ、模造品の生産を安価に製造することしか出来なくなり、産業の発展はストップしてしまう。中国の成長は今のままでストップするであろう。大きな躍進は考えられない。今後は東南アジア及びインドが主導権を握ることになるのではないか。問題はアフリカである。中国からの資本が注入され、安物の生産拠点として発展していくが、先は決して幸せになるということにはならない。
中国と同じように模造品を造っているだけでは、産業の大きな発展は見込めない。そこをどのように抜け出すかである。模造と口パクだけの中国に先端技術の開発は殆ど期待できないため、アフリカ諸国は戸惑うことになるのではないか。生産技術の発展も見込めなければ、何時まで経っても労働者の賃金は上がらない。思い切った改革をすることが必要である。
中国には問題が山積している。その根本が一党独裁であり、小平の思考である。政経分離政策の曲がり角に来ていることに中央政府がどのように舵を曲げるか。それができなければ破綻への道に入り込んでしまう。