日本の学校では、小学校から高校まで、学習指導要領に位置づけられてもいないのに、ほぼ「習慣的に」毎日「清掃の時間」が時間割の中に設定されています。学校の教育活動に、「清掃の時間」があるのは日本だけだとか。外国では、学校の掃除は専門の業者がやってくれます。子どもたちが自分たちの教室やトイレを掃除することはほとんどない。
これは、日本の「良き伝統」なのかもしれません。自分たちの使う教室やトイレを自分た . . . 本文を読む
昨年度から始まった、県の商工労働部主催による体験型起業家教育モデル事業。小学5年から中学2年までを対象とし、プログラム自体は、東京のセルフウィングという会社が作成したプログラム(「ベンチャーキッズ」)を利用しています。
要するに、会社を立ち上げ、事業(製造・販売)計画を立て、必要な資金を銀行から融資してもらい、商品を製作して街頭で実際に販売してみるという、商業活動の一連の流れを体験してもらおうと . . . 本文を読む
今週のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、岩手県の宮大工・菊池恭二さん。
私は、建築に関わる仕事にはもともと強い憧れがあるのですが、日本伝統の建築様式を伝える宮大工の仕事をじっくりと見たのは今回が初めてでした。ふだん何気なく見ている寺院の屋根の曲線が、経験とカンに培われた深い「読み」で作られていることに、新鮮な驚きを覚えました。「茅負」(かやおい)と呼ばれる、屋根の反りを決める部材をどう . . . 本文を読む
本を装丁で買う。私にはあまりそういう意識はないのですが、いい本を読み終わった後に、装丁を改めて眺めて、いい装丁だなあと思うことはよくあります。
今日のNHK「プロフェッショナル」は、装丁家・鈴木成一氏。年700冊以上の本を手がける「売れっ子」です。年700冊! 毎日2冊近くの本の装丁を世に送り出している計算になりますね。これは超人的かもしれない。
スタジオにずらりと並べられた「作品」の中には、 . . . 本文を読む
新しい形の専門高校(特に農業高校・工業高校)の在り方や高卒者の就職(特に早期離職者対策)に関する、ある会合に同席する機会がありました。将来の青森県を担ってもらう「人財」育成を目指して、高校生の就業意識や起業スピリッツを育むための具体的な方策について、教育関係者の意見を聞く会合でした。
今日の議題ではなかったものの、一番大切なことが取り上げられなかったな~と思います。それは、「普通科」から「進学」 . . . 本文を読む
今日の「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、「使える"仕事術"スペシャル」。これまで登場した「プロフェッショナル」から私たちにも使えそうなワザを伝授してもらうというもの。
なかでも、「仕事をする環境が仕事の質を変える」というテーマに惹かれました。固定化しがちなオフィスの空間に自由なスペースを作る、照明を少し工夫するだけで仕事に向かうゆとりが生まれる、といったアドバイスは、なるほどなと思います。要 . . . 本文を読む
財団法人日本青少年研究所の調査(「高校生の意欲に関する調査─日本・アメリカ・中国・韓国の比較─」)によれば、「偉くなりたいか」との問いに「強くそう思う」と答えた日本の高校生は、8%。他の3ヶ国(中国34.4%、韓国22.9%、米国22.3%)に比べると、その少なさは極端です。
「偉くなりたい」というのも抽象的な表現ですが、「偉くなる」というイメージも、日本の高校生は他国とちょっと違う。他国の高校 . . . 本文を読む
昔から知っている、ある高校の女性校長が地元紙に「二日町十六番地」と題したエッセイを寄せていました。短いけれど、とても暖かく素敵な文章です。
タイトルは、小さい頃に暮らした町の番地。昭和30年代の地方の小さな町の目抜き通りってこんな感じだったんだろうなと思います。向かいの煎餅屋の小父さんが少し焦げた煎餅をおやつにくれたり、「道路から馬糞を集めて捨てるのは子供の役目」だったり、「二軒上隣の豆腐屋さん . . . 本文を読む
上手下手は別として、何かを作ったり組み立てたりするのが、子どもの頃からとても好きでした。プラモデルはもちろん、本を見ながらおもちゃや船を作ってみたり、学研から出ていた「マイキット」を買ってもらって電子回路で遊んだり。また、自分にはとても真似のできない職人たちの技をテレビや実際の現場で見たりすることは、今でも好きですね。
組み立てるのが好き、ということは、裏を返せば分解してみるのも好き、ということ . . . 本文を読む
地元紙の投書欄にトンデモ投書を発見。「A男」さん(66歳)によるその投書はこんな書き出しで始まります。
「あっぱれである。○○高校の東北大学現役合格者が64人もいたということだ。県内の一つの進学校としては新記録であり、しかも例年は30~40人であったものがその2倍余りの合格者を出すという快挙である。」
いきなりの「あっぱれである」に始まって、「快挙」、「偉業」、「称賛に値する」と続くホメ言葉の . . . 本文を読む
殿前康雄『都立高校は死なず―八王子東高校躍進の秘密』 (祥伝社)を読んでみました。
昨年10月に世間を騒がせた世界史未履修問題。文部科学省が調査した時点で、東京都で唯一、未履修があった(ただし世界史でなくて倫理)のが都立八王子東高校。先日の報道によれば、校長はじめ管理職が処分を受けたようです(平成19年3月8日付け)。1996年から2005年まで、倫理を履修させず、都教委には虚偽の書類を提出して . . . 本文を読む
昨日の続きです。
特定非営利活動法人「愛知市民教育ネット」(アスクネット)の毛受(めんじょう)さんのまちづくり(=人づくり)の理念とは何か。一言で言えば、「プランドハプンスタンス」だと言う。ん?なんか発音しにくいぞ。私は初めて聞く言葉でした。"Planed happenstance"。「計画された偶然性」?
で、ちょいと調べてみると、キャリア論から発生した言葉だということがわかりました。「キャ . . . 本文を読む
先日の仙台の「起業教育・キャリア教育普及促進シンポジウム」で、特定非営利活動法人「愛知市民教育ネット(アスクネット)」を主宰する毛受(めんじょう)芳高さんの基調講演を聞いて、とてもうらやましく思いました。こういう活動が自分の本当にしたいことなんだよなーとつくづく考えました。
講演の前半は、ほとんど毛受さんの活動の紹介でした。たとえば、講師になる条件は「仕事をしている人」だけという、「市民講師」の . . . 本文を読む
仙台市で開催された「起業教育・キャリア教育普及促進シンポジウム」に参加してきました。
「教育」と名の付くシンポジウムなのに、主催は文部科学省や教育委員会ではなくて、経済産業省管轄の東北経済産業局。もっとも、宮城県と仙台市の教育委員会が「共催」となってはいますが、いよいよそんな時代になったかなーと思いますね。
経済産業省は、産業人材育成の基盤となる取組として、数年前から「起業家教育」に積極的に取 . . . 本文を読む
この土曜日、弘前大学教育学部附属経済教育センター主催のミニ・シンポジウム「金融教育で学力向上と生き方の教育を!」に参加してきました。
「金融教育」とは、子どもたちに、働くこととお金の関係、貯蓄と長期的な生活設計などを教える教育。「金銭教育」とも呼ばれます。もちろん、広くとらえれば、株の運用について体験的に学ぶ「投資教育」なんかも金融教育に含まれるし、歴史のある「消費者教育」とも重なる部分がありま . . . 本文を読む