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カクレマショウ

やっぴBLOG

「進学する高校生」のキャリア教育こそ大切。

2007-05-10 | └キャリア教育
新しい形の専門高校(特に農業高校・工業高校)の在り方や高卒者の就職(特に早期離職者対策)に関する、ある会合に同席する機会がありました。将来の青森県を担ってもらう「人財」育成を目指して、高校生の就業意識や起業スピリッツを育むための具体的な方策について、教育関係者の意見を聞く会合でした。

今日の議題ではなかったものの、一番大切なことが取り上げられなかったな~と思います。それは、「普通科」から「進学」(短大や専門学校を含めて)する高校生の就業意識や起業意識をどう育てるかということです。今や青森県でも高校生の4割近くを占める、進学する子どもたちについて、今日の会合では一切触れられることはありませんでした。まさか、大学進学を目指して勉強に忙しい高校生には、そういう意識は必要ではない、ということでもないでしょう。

私は、大学への進学を目指す人こそ、高校段階からそういう意識をきちんと育んでおく必要がある、と思います。つまり、自分なりの人生設計、職業設計の中で、「何のために」その大学(短大・専門学校)に進学したいのかを思い描くことに、もっと時間をかけてもいいのではないかということ。必ずしも、将来の仕事が「キャリアアンカー」として明確に見えている必要がありません。何をしたいかわからないけれど、大学で学んだことを生かせる職業を、大学に行ってから探す、あるいては、自分のしたい仕事がないなら新たに起業してみる、といった選択肢も含めて、とにかくビジョンを描いておくこと。

確かに、高校生にとっては非常に難しいことかもしれません。でも、冷静に考えれば、高校生にもなって将来のビジョンを描けないこと自体が妙なこととも言えないでしょうか(私自身ももちろん描いてなかったのですが)。大学卒業間際になってさえ、何をしたいかわからないなんてのはもってのほかです。もちろん、そうならないようにするためには、小学校、中学校からの継続的な働きかけが必要です。

受験勉強、進学指導でそんなヒマはない、という、教育関係者の極めて現実的な言い訳には、もう飽き飽きしています。そんなことは当たり前の話で、「将来の青森県を担う人財育成」を掲げる以上、プラスアルファの教育をしていかなければ何も変わりません。どんな大学でも、とにかく合格してもらえばそれでOK、ではあまりにも刹那的過ぎないでしょうか。

例えば、県外の大学に進学した子どもたちが、ちゃんと青森県に戻ってきてもらって、大学で学んだことを生かしてもらうような仕掛け。日本や世界の舞台で活躍したい人は、それはそれでがんばってもらいますが、できれば、より多くの高校生が、やっぱり青森に戻ってきて何かしたいよな、と思うような仕掛けが必要なのではないでしょうか。大学出てすぐに、じゃなくてもいいんです。いずれ青森に戻って○○をする!というキャリアアンカーを、進学者一人一人にぜひ打ち込んでほしいと思うのです。

で、そういう教育は、高校の先生だけでは到底できるものではありません。というより、いろんな職業人、社会人との出会いがあって、その人たちの生き方・働き方についてじっくりと話を聴いたり質問するといった学習を経てこそ、可能となるものです。そんな取組の支援ができないものか、考えていきたいと思っています。


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