大人にとって、小学校時代の思い出を語るとき、「給食」は避けて通れません。
給食のメニューや給食をめぐる周辺の出来事を語れば、おのずと世代の差が浮かび上がります。「脱脂粉乳」、「テトラパック牛乳」、「ミルメーク」…。先割れスプーン…。牛乳を「石炭ストーブ」の上であっためたこと、ごはん給食…。「えー何それ。知らな~い」。「またまたー、若いフリして」。
昭和ノスタルジーを基調とする居酒屋に行ったら、 . . . 本文を読む
同一市町村内に、それぞれの市町村が設置する小学校または中学校が2校以上ある場合には、市町村教育委員会は、指定した通学区域に従って、どの学校に就学すべきかを就学予定者に指定することになっています。もちろん、理由を添えて変更の申し出をすれば、指定された学校を変更することは可能ですが、基本的には、子どもの就学する学校は現住所で決められるというのが、これまでの学区制の大原則でした。公立の小・中学校は住民が . . . 本文を読む
知り合いが、大学の通信制に入学するのだそうです。
通信制大学は、在宅で大学のカリキュラムを履修でき、一定の単位数を履修すればそれぞれ各専門の「学士」の称号が与えられます。学費も通学課程に比べれば比較的安価であることから、社会人にとっての「再教育」の手段として定着、現在、日本では約26万人が通信制大学で学んでいるそうです。
社会に出てから、より高度な専門知識や最新技術の習得を図るために、大学や大 . . . 本文を読む
先日、超多忙な知り合いを飲み会に誘ったら、いろんな案件を期限内に並行処理しなくてはならず、パニック状態なので悪いけどとても飲んでられないと言われてしまいました。よしわかった、そんな時だからこそ、飲むべし…と口まで出かかったけどやめときました。既に自分の守備範囲を超えている、と言われたら、それ以上何も言えません。
通常、並行処理しなくてはいけない課題がのしかかってきたら、無意識に「取捨選択」してし . . . 本文を読む
かつて、文部科学省に勤務していた頃の岡本薫氏は、その弁舌の巧みさから、「文科省の久米宏」と呼ばれていました。私も何度か岡本氏の講演を聴いたことがありますが、理路整然とはこういうことを言うのだなと感心させられたものです。
理路整然と言えば、岡本氏の主張の「わかりやすさ」は、その著書にも表れています。『行政関係者のための入門・生涯学習政策』(財団法人全日本社会教育連合会、1996年)などはその最たる . . . 本文を読む
「教育」とか「人づくり」は、どんな人でも関わることができる、あるいは関わらざるを得ない問題であるため、あらゆる「持論」が百家争鳴する分野です。で、そのぶん、その道の専門家(学術的研究者)の存在が最も軽んじられる分野なのかもしれません。
教育再生会議のメンバーに、教育学者が一人もいないことが、そのことを象徴しています。義家氏は元教員ですが、教育現場のプロであっても、「学校の先生」は「教育学者」では . . . 本文を読む
「挨拶」は大切です。コミュニケーションの基本中の基本。誰でも、挨拶をされて気持ち良くないわけがありません。気持ちよく感じるのは、「心がある」からです。朝、コンビニに入ると、「いらっしゃいませ、おはようございます」と店員から声を掛けられる。とりあえず「おはようございます」と答えるのですが、自分でもなんとなく「座り」の悪い物言いだったりします。それは、もしかしたら、あの店員さんは、「マニュアル」どおり . . . 本文を読む
3月14日付けの朝日新聞の投書欄に、川崎市のある中学生の投書が掲載されていました。
彼(=「A君」としておきます)の学校の先生が、遅刻の多い生徒の名前を廊下に張り出し、「イエローカード」とか「地獄へ直行」などと張り紙をしていたことが新聞に取り上げられ、問題視された記事に関する投書でした。要するに、あの記事だけでは「伝えられていないこと」があるというのです。
たとえば、その先生が以前授業で「杜子 . . . 本文を読む
弘前大学教育学部に、2005年度から教員養成学研究開発センターが設置されました。その2周年記念シンポジウムに参加してきました。
「青森より、新たな教員養成改革の挑戦が始まった!」といううたい文句に見られるように、「教員養成学」という形で教員の養成をとらえようという試みは全国で初めてのことです。シンポジウム前半では、同センターの2年間の取組が紹介されました。
学部長はじめ、大学側がしきりに言及し . . . 本文を読む
いわゆる「エリート教育」をもっと進めるべきだ、という声はあちこちで聞かれます。「エリート」という人材を体系的に創出する教育の仕組みこそが日本を再生させるのだ、と。だから学校にも「格差」があって当然だし、優秀な教員とそうでない教員もきちんと区別するべきだ…。
それはそれで一つの方策かもしれません。いつの時代でも、「エリート」が国や社会を引っ張ってきたのは確かですから。しかし、これまでと同じような考 . . . 本文を読む
しばらく前の朝日新聞に「心でっかち」という言葉がありました(2006年10月3日付け)。
北海道大学の山岸俊男教授(社会心理学)がつくった言葉だそうです。教育再生のキャッチフレーズのように使われる「子どものモラルの低下」とか「規範意識の向上」。これらは、「心がすべて」という考え方に基づいているのだという。いじめをなくすためには、いじめる子どもたちの「心を入れ替えさえすればいい」という考え方こそ、 . . . 本文を読む
教育再生会議第一次報告「社会総がかりで教育再生を ~公教育再生への第一歩~」が1月24日付けで発表されました。
大人のやる気を見せよう、という問いかけには大賛成です。「社会総がかりで」というのは、学校あるいは学校の先生だけに子どもたちの教育を任せるのではなく、親も地域の人も企業も、すべての大人が子どもたちに関わっていこうということです。
そのために、地域のコーディネーターとなるべきなのが社会教 . . . 本文を読む
数年前から話題になっていたことですが、全国の小中学校で給食費の滞納が増えている問題。
読売新聞が2005年度の給食費の滞納状況を都道府県別に調査したところ、全国でなんと18億2,035万円もの給食費が滞納されていることがわかりました。これは給食費全体の0.53%に相当するのだとか。都道府県別にみると、滞納率がダントツに高い沖縄県の4.09%(滞納額2億3,135万円)は別格としても、北海道(1. . . . 本文を読む
「キャラ」つまり「キャラクター」という言葉が一人歩きしています。テレビのバラエティ番組にチャンネルを合わせると、「キャラがかぶる」とか、「そういうキャラじゃない」とか、「いじられキャラ」という言葉をよく耳にします。
自分の「キャラ」を自覚して、そのキャラを「演じる」ことが求められているのです! 「キャラ」じゃないことをしたり言ったりすれば、途端にブーイング。「キャラ」でしか生きられなくなっている . . . 本文を読む
自殺を予告する手紙がこの1週間で16通も文部科学省に届いているそうです。消印を頼りに、該当する県や自治体の教育長が「その子」に訴える。「死んではいけない。誰でもいいから相談してください」。しかし、彼らは親にさえ相談できないから自殺まで考えてしまうのです。死んだ方がマシ、なんて子どもの口から一番聞きたくないセリフです。
青森県教育委員会は、「いじめ問題対策チーム」を設置して、いじめられている子の電 . . . 本文を読む