カクレマショウ

やっぴBLOG

「キャラ」で生きるのはやめよう。

2006-11-15 | ■教育
「キャラ」つまり「キャラクター」という言葉が一人歩きしています。テレビのバラエティ番組にチャンネルを合わせると、「キャラがかぶる」とか、「そういうキャラじゃない」とか、「いじられキャラ」という言葉をよく耳にします。

自分の「キャラ」を自覚して、そのキャラを「演じる」ことが求められているのです! 「キャラ」じゃないことをしたり言ったりすれば、途端にブーイング。「キャラ」でしか生きられなくなっている。

「キャラ」で生きていくということは、ずっと「レッテル」を貼られて生きていくことです。勝手に自分に貼られたレッテルをいつまでもはがすことができないなんて、こんなおかしな話はありません。レッテルを貼られた人は、ほかの人にもレッテルを貼ることを求められます。みんなレッテルだらけです。あの人は○○なキャラだからそんなこと言ってもわからない。この人は□□なキャラなので俺たちとは違う。そして、自分は△△というキャラだからそんなことは一緒にできない。レッテルを貼り、貼られることで、人間はどんどん孤独になっていく。

いじめの問題も、その延長上にあるのかもしれません。一度「いじめられキャラ」に仕立て上げられたら、そこから抜け出すことはできない。自殺した子どもたちは、そのことを誰よりもよく知っていたのではないでしょうか。ほんとうに哀れな話です。

「いじられキャラ」というのは実に嫌な言葉です。「いじられ」ることでしか友だちとコミュニケーションできない子どもたち。芸能人がテレビで見せるような軽い気持ちで「いじられ」ているうちに、だんだんエスカレートしていつのまにか「いじめられキャラ」に転じていくというのは十分あり得る話だと思います。

大人社会がまず余計なレッテルを貼り合うことをやめること。余計なキャラに自分を染めないこと。子どもたちのいじめ問題は社会の縮図とよく言いますが、そんなところから「いじめをなくす」第一歩が始まるのではないでしょうか。


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