最近、青森県内でも「単位制」の高校が増えてきました。現在、県立高校14校が何らかの形で単位制を導入しています。単位制というのは、学年による教育課程の区分を設けず、決められた単位を修得すれば卒業が認められる制度。最初は定時制・通信制の高校でスタートし、1993年からは全日制の課程でも導入が始まっています。さらに、今では「進学型」の単位制高校も出現しています。
自由に好きな科目が選択できると言えば、 . . . 本文を読む
来年度の予算編成を前に、文部科学省と財務省が「教員増」をめぐってにらみ合いを続けています。
文部科学省は、学校が直面している様々な課題は、教員の多忙さにも一因があるとして、向こう3年間で2万1千人の教職員増加計画を打ち出しています。教育再生というなら、まずは先生の数を増やしてほしいという教員の共通の思いがその背景にあります。2007年12月3日付けの日経新聞によれば、一般を対象としたアンケートで . . . 本文を読む
少子化で子どもたちの数がどんどん減っています。ということは、学校の児童・生徒数も減っているということで、多くの学校では学級数の減少によって空き教室が増えています。自治体では、学校そのものの数を整理するところも見られるようになってきました。つまり、「量」に見合った「器」を、というわけですね。最近、小規模校の閉校式のニュースがさかんに聞かれます。少なくなったとはいえ、子どもたちがいなくなったわけではな . . . 本文を読む
福岡県那珂川町の小・中学校には、高齢者の方が「聴講生」として「入学」しているのだそうです。2005年から始まった「町民聴講生制度」、これまで延べ24人の方が子どもたちと机を並べて勉強しているのだとか。
教室の子どもたちの中に、お年寄りがいて一緒に勉強する。授業だけではなく、休み時間とか給食の時にいろんな語らいがある。それって、とてもいい光景だなあと思います。もちろん毎日通うわけではなく、社会科な . . . 本文を読む
「持続可能な開発」というフレーズ、最近よく耳にするようになりました。英語で言えば、"sustainable development"(サスティナブル・デベロップメント)。要するに、将来世代に負荷を残さないような社会・経済開発をしていきましょうという考え方です。1992年、リオ・デ・ジャネイロで開かれた「環境と開発に関する国際連合会議」で、「持続可能な開発」を旨とする「アジェンダ21」が採択されたこ . . . 本文を読む
「入るのは難しいが、出るのは易しい」と言われてきた日本の大学が、「入るのは易しく出るのは難しい」という欧米風のスタイルに変わるかもしれません。
昨日(2007年9月11日付け)の新聞各紙で、中教審の大学分科会の小委員会が、大学の卒業要件の厳格化を柱とする報告書案をまとめたという記事。ただでさえ大学生の学力低下が叫ばれる中、「大学全入」時代を迎えたら、ますます大学生の質が落ちるのでは…という懸念が . . . 本文を読む
小学校の頃、「体育」はそれほど得意ではありませんでした。なぜか跳び箱とか走り幅跳びとか走り高跳びとか、「跳躍系」だけは得意でしたが。陸上でもマット運動でも野球でも何でもこなす運動神経のいい友だちがうらやましかった。
中学校に入ってからも基本的には同じでしたが、ある日の体育の授業で、陸上のハードルをやっていた時、友だちから「おまえは先生が言った通りにちゃんとやるよな」と言われたことを鮮明に覚えてい . . . 本文を読む
夏休みの短い青森県では、もうとっくに2学期が始まっていますが、日本の多くの学校では今日が始業式のようですね。
のび太くんは、夏休みの宿題を最終日までとっといて、ドラえもんに泣きつく…というパターンを毎年のように繰り返します。ドラえもんのいない現実世界の子どもたちの中には、見ず知らずの大人に宿題をやってもらう子もいるようです。しかも親がお金を払って…。「宿題代行業者」です。
その業者は、ネット上 . . . 本文を読む
国土交通省が全国各地で整備を進めている親水公園「水辺の楽校(がっこう)」。その名のとおり、河川周辺の豊かな自然を利用した体験学習の場です。先日も、弘前市の岩木川河川敷に整備された「茜の夕陽・水辺の学校」がオープンしました。記念イベントとして、ヤマメの放流などが行われ、大盛況だったようです。
先日のとある会議で、子どもたちの自然体験活動を支援しているNPO法人の方が、「ヤマメの放流するだけじゃ何も . . . 本文を読む
2007年7月10日付け朝日新聞の「私の視点」。「教育改革 教員人事のあり方を見直せ」という投稿がありました。千葉県のある市の民政児童委員という肩書きの方ですが、元中学校の教員だった方のようです。
教育改革は、まず教員の人事異動のあり方の検討から始めるべきという主張ですが、読んでみて、そうとも言えるけど、そうとは限らない、というのが私の感想です。
投稿者が改善を求めるのは、
1 教員の行政職 . . . 本文を読む
自治体にとって、「教育費」というのは厄介です。なぜなら、教育に予算を注ぎ込んでも、すぐに「成果」が見えないからです。最近の風潮として、「すぐに」成果を出すことが至上命令のようになっています。変化の激しい社会にあっては、ある課題に取り組んでいるうちに、もう次の新たな課題が見えてきてしまうため、なかなか一つの施策にじっくり取り組むことができなくなってきています。
そんなわけで、教育行政も「対処療法」 . . . 本文を読む
学校に理不尽なクレームを投げかける保護者が増えているという。誰が名付けたか、「モンスター・ペアレント」。「怪物」とは、少しばかり行き過ぎた表現のような気もしますが、報道されている事例を見れば、モンスターとしか言いようがないのかも。世間の常識からかけ離れた、得体の知れない怪物が跋扈する…。
新聞などから拾った、実際にあったクレームを分類してみました。
◎本来、学校の役割でないことを学校に依頼しよ . . . 本文を読む
日本では、学校の「年度」は4月から3月という習慣が定着しています。小学校、中学校、高校、大学、専門学校など、ほとんどの「学校」は、4月に入学して3月に卒業するのは「当たり前」という感覚ですよね。ところが、教育再生会議が先月まとめた第2次報告では、「大学の9月入学の大幅促進」を提言しています。目的は、18歳人口の減少に悩む大学の再生です。
2007年7月1日付け朝日新聞によれば、「大学の質を保つに . . . 本文を読む
世の中に、「先生」と呼ばれる人たちはどのくらいいるのでしょうか。
学校や大学の教員、医者、弁護士、議員…。日本には至るところに「先生」がいます。
「先生」という言葉は、もともとは字面のとおり、「自分より先に生まれた人/年長者」という意味です(この場合、「せんしょう」とか「ぜんじょう」とも読む)。それが転じて、「学問・技芸などを教える人、また、自分が教えを受けている人」という意味になり、さらに転 . . . 本文を読む
2007年6月12日付け朝日新聞の「私の視点」に、「学校給食 「全員一律」の制度の見直しを」という投稿が載っていました。
投稿者は「主婦」。5人の子どものお母さんということですが、上の4人は弁当を持参させてきたとのこと。きっかけは子どものアレルギーで、もちろん学校も弁当持参を認めている。お母さんが作ったおかずを食卓に並べておき、子どもたちは、食べられる分だけ弁当箱に詰める。だから給食のように食べ . . . 本文を読む