カクレマショウ

やっぴBLOG

払えるのに払えない理由。

2006-11-30 | ■教育
数年前から話題になっていたことですが、全国の小中学校で給食費の滞納が増えている問題。

読売新聞が2005年度の給食費の滞納状況を都道府県別に調査したところ、全国でなんと18億2,035万円もの給食費が滞納されていることがわかりました。これは給食費全体の0.53%に相当するのだとか。都道府県別にみると、滞納率がダントツに高い沖縄県の4.09%(滞納額2億3,135万円)は別格としても、北海道(1.38%)、宮城県(1.11%)など1%を超える県から、愛媛県(0.04%)、徳島県(0.06%)、福井県(同)、新潟県(0.07%)、和歌山県(同)といったほぼ完全徴収に近い県まで、けっこう差があります。ちなみに、青森県は0.14%で滞納額719万円。その3分の1以上をある一つの町が占めているという状況です。県内の半分以上の市町村では滞納額ゼロという結果でした。

18億円と聞くと、とんでもない金額のように感じますが、0.53%ということは、約200人に1人の割合ですから、それほど多いとはいえないのかもしれません。加えて、生活が苦しくて本当に払えない人と、払えるのに払わない人の区別はむずかしいということで、今回の調査はその区分まではしていません。18億円以上のうち、どの程度が「意図的」な滞納なのかはわからないのです。

それにもかかわらず、給食費の滞納問題がこれほど騒がれるのは、「払えるのに払わない」保護者が主張する勝手な言い分のせいなのでしょう。「義務教育だから払わなくてもいいはず」とか「頼んでもいないのに勝手に給食を出している」とか、子どもじみた、筋の通らない理由を言い立てる保護者たち。なんとなく、「いじめる」側の子どもたちの親を思い起こさせます。きっと、どちらも、自分の子どもに「無関心」なのではないでしょうか。子どもの給食費なんてささいなことまでかまってられない。子どもが肩身の狭い思いをしようが、どんなふうに思われようがどうでもいい(もっとも、今は口座引き落としのスタイルが多く、子どもが給食費を学校に持って行くこともないのかもしれませんが)。それより自分のことで精一杯。そこには、「親」であることの義務感も責任も感じられません。

給食費の意図的な滞納。権利ばかりを主張する親の存在を示す象徴的な一例ですね。


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