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空のすみゆき

2006-12-15 23:59:59 | 私・あなた・世界&シニア便
 空のすみゆき
        中野重治


空のすみゆき 鳥の飛び
山の柿の実 野のたり穂
それにもまして あさあさの
つめたき霧に みをひたし
ほほ みみ せなか
わきまでも

 大関松三郎は『詩集山芋』のはじめに、『僕の歌はこんな心で歌われる』として、中野重治の『歌』と言う詩を紹介している。
 『空のすみゆき』は、その関連で中野重治の詩集を読んでいて見つけたものだろうと思う。けれど、いつ頃,どう言う経過で書き留めたのか、その記憶がまったくない。そして、ある偶然が、この一片の詩を再び引き寄せることとなった。


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6 コメント

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えっ (ittoku)
2006-12-13 21:59:04
今日はまだ、13日なのに・・・。

ブログでは、「過去」も「未来」も可能です。

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しばらくトップに! (木偶)
2006-12-14 11:49:39
 ittoku様 コメントありがとうございます。古いワープロのフロッピーを整理していて偶然見つけたこの詩。いつどこで見つけたものかまったく覚えていないのですが、気に入っているのでしばらくトップに載せようと思って、未来ログにしました。
 実は『野のたり穂』の意味が分からなくて考えているところです。
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すてきです。 (kako)
2006-12-15 17:45:40
素敵な詩集の中から選ばれた一片の詩を空の写真に
託した、風景が目に浮かぶようです。
いつもコメント・TBありがとうございます。
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Unknown (西の方)
2006-12-15 17:54:42
わたしも「野のたり穂」の事を考えていました。稲穂とはちがうらしいけど「穂」だから「ねこじゃらし」のような秋になって穂先が少し垂れ下がる雑草かなとか思いました。分からないのは私だけだろうと思っていました。でもほかにもわからないひとがいるようなので、少し安心しました。
胸先を突き上げてくるぎりぎりのところを歌え
 たたかれることによって弾ね返る歌を
 恥辱の底から勇気をくみ来る歌を
 それらの歌々を
 咽喉をふくらまして厳しい韻律に歌いあげよ
 それらの歌々を
 行く行く人々の胸郭にたたきこめ
そんな厳しくも研ぎ澄まされた詩人から出る言葉は、きっとわたしの想像以上の重みがあってここにコメントを載せるにも躊躇したのですが・・・・

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まったく覚えがないんです (木偶)
2006-12-16 01:59:10
 kako様 コメントありがとうございます。20年以上も前にメモした詩なのですが、そのことの記憶がまったくなくて、フロッピーを整理していなければそのまま忘れ去られたに違いないものです。詩集も今はどこに行ったか分かりません。
 でも、今出会えばやっぱり心に留めるだろうと言う気がして、よくも書き留めたものだと我ながら感心しています。
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確かめます (木偶)
2006-12-16 02:18:22
西の方様 コメントありがとうございます。詩集が行方不明で確かめられないのですが、メモる時に間違ったのかも知れません。『刈り穂』だったのかも・・・。でも、『刈り穂』なら稲のはずだから『野の~』はおかしいですよネ。詩集を探して確かめようと思います。
 重治のこの赤ままの歌には、鋭く突き刺さるものがありました。それを自らの詩の指針にしたと言う12才の松三郎の凄さにも驚愕したものでした。
 あれから時代がずいぶん変わってしまいました。
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