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空のすみゆき
中野重治
空のすみゆき 鳥の飛び
山の柿の実 野のたり穂
それにもまして あさあさの
つめたき霧に みをひたし
ほほ みみ せなか
わきまでも
大関松三郎は『詩集山芋』のはじめに、『僕の歌はこんな心で歌われる』として、中野重治の『歌』と言う詩を紹介している。
『空のすみゆき』は、その関連で中野重治の詩集を読んでいて見つけたものだろうと思う。けれど、いつ頃,どう言う経過で書き留めたのか、その記憶がまったくない。そして、ある偶然が、この一片の詩を再び引き寄せることとなった。
中野重治
空のすみゆき 鳥の飛び
山の柿の実 野のたり穂
それにもまして あさあさの
つめたき霧に みをひたし
ほほ みみ せなか
わきまでも
大関松三郎は『詩集山芋』のはじめに、『僕の歌はこんな心で歌われる』として、中野重治の『歌』と言う詩を紹介している。
『空のすみゆき』は、その関連で中野重治の詩集を読んでいて見つけたものだろうと思う。けれど、いつ頃,どう言う経過で書き留めたのか、その記憶がまったくない。そして、ある偶然が、この一片の詩を再び引き寄せることとなった。
ブログでは、「過去」も「未来」も可能です。
実は『野のたり穂』の意味が分からなくて考えているところです。
託した、風景が目に浮かぶようです。
いつもコメント・TBありがとうございます。
胸先を突き上げてくるぎりぎりのところを歌え
たたかれることによって弾ね返る歌を
恥辱の底から勇気をくみ来る歌を
それらの歌々を
咽喉をふくらまして厳しい韻律に歌いあげよ
それらの歌々を
行く行く人々の胸郭にたたきこめ
そんな厳しくも研ぎ澄まされた詩人から出る言葉は、きっとわたしの想像以上の重みがあってここにコメントを載せるにも躊躇したのですが・・・・
でも、今出会えばやっぱり心に留めるだろうと言う気がして、よくも書き留めたものだと我ながら感心しています。
重治のこの赤ままの歌には、鋭く突き刺さるものがありました。それを自らの詩の指針にしたと言う12才の松三郎の凄さにも驚愕したものでした。
あれから時代がずいぶん変わってしまいました。