東京池袋のサンシャインシテイーで、香港のミニチュア展がひらかれているそうだ。その本物の香港では、ついにというか、いつかは起こるであろうと思われた民主化を求めるデモ隊と警察隊との衝突が起こった。デモも長期化すれば、当然、そのために、迷惑を受ける人たちが出る。その迷惑と民主化とどっちが大切なのかと問えば、多くの一般庶民は、その迷惑のほうなのである。当然、政府は、中国政府も含めて、それを利用する。さて、香港の民主化運動はいつか、力で、抑えられるだろう。問題は、その中国本土への波及である。当然、中国の公営放送が、このニュースを民主派側に立って、報道することは無いし、その数も限られる。だから、中国の人たちが香港の状況を知るためには、インターネットなどのルートを通して得るしかないのだが、ご存じのように、中国では、フェイスブックやツイッターへのアクセスができない。ブロック率は100％だという。その上に、最近になって、普及し始めたLINEがアクセス不能となった。中国政府の姿勢としては、なんとしても、一般市民に、雑音を入れたくないという決意が表れているのだが、中国では、「上有政策、下有対策（上に政策有れば、下に対 策有り）」という言葉がある。その言葉通り、実はいくつかの方法を取れば、やはり、世界の情勢、香港のニュースを知ることはできるのだそうだ。つまり、ジワリ、ジワリと遮断されたニュースは伝わっていく。
ノルウェーという国はヨーロッパにあるが、ヨーロッパの統一通貨、ユーロを採用してない。だから、独自通貨、クローネ紙幣を持っている。このたび、ノルウェーの中央銀行は2017年より発行する新１００クローネ紙幣のデザインを公表した。これは海の国ノルウェーと祖先にバイキングを持つ彼らを象徴するものになっているのだそうだが、私には分からない。表面はバイキングの帆船の帆を描いたもので、これは分かる。しかし、裏面である。解説によれば、彼らの海を表したものだと言うが、抽象画である。色彩が微妙に配列されているだけである。抽象画の絵画展で、題と絵を見比べて、素人の私が、「う～ん」とうなるような作品である。ただ、紙幣には、絵画と違い、模倣を寄せ付けない工夫が必要である。近代では細密な絵とどちらが模倣されにくいかは分からなくなっていると言えども、心配である。大丈夫なのだろうか。
台風19号が九州枕崎付近に上陸した。その影響だろうか、私の住む東京墨田区でも、風の音がし始めた。こうして、台風に対しては、多くの人が身構えながら、襲撃に備えることができるようになっている。インドでも、猛烈な台風、サイクロン「フッドフッド」が12日、インド東部に上陸し、アンドラプラデシュ州などに被害をもたらした。ただ、死亡者は3人である。上陸時の風速は55メートルという暴風雨だったのだが、多くの人は避難などの対策をとった。もちろん、過去のサイクロンではこのような被害では収まらなかった。1999年のサイクロンでは8000人以上が死亡しているのである。日本でも、1959年の伊勢湾台風では5000人以上の人が死亡している。台風による冠水や倒木、倒壊の被害を私たちは防ぐことはできていないが、少なくとも、気象衛星等の発達で、人的被害は減らすことができるようになった。それも、驚異的な少なさへの変化である。
おくすり手帳というのをいただいている。自分の薬の処方履歴が分かる。いつもは薬屋さんから薬を受け取るのと同時に、薬箱にしまわれる。先日、そのおくすり手帳をじっくり読んでみた。思わぬ貴重な情報が詰まっていた。その中に、消費エネルギー早見表なるものがあった。例えば、お風呂に入るのとシャワーを浴びるのでは、どちらが消費エネルギーは高いだろうか。普通に考えれば、お風呂に入る方が高いと思のだが、この資料によれば、違う。体重70Kの人が30分間、入浴した時の消費カロリーが50Kcalに対して、シャワーのそれは70Kcalである。ストレッチなど、軽い運動をするのと、皿洗いとは、ほぼ同程度の消費エネルギーである。農作業は20分間に、180Kcalととんでもないカロリーを消費する。活発な運動と引けを取らない。それに比べれば、ゴルフなどは、たいして、エネルギーを消費しない。
週間現代に「老後破たん」という話が載っていた。老後破たんの定義は分からないが、現在、多くの高齢者がこの状態で、苦しんでいることは確かなようだ。つまり、生活水準は生活保護者よりも悪く、何らかの理由で、生活保護を受けておらず、日々の生活が苦しいので、友達との付き合いもなくなり、家族や孫などとの交流も途絶え、外出も減る。一人暮らしの高齢者、あるいはうつ病などの病気を抱えた息子などを抱えている人たちだ。行政の担当者などが訪問するが、たいていは会えない。その家やその人の住む部屋はごみが散乱し、いわば、ごみ屋敷化している。そのような場所の片隅で、息を殺しながら、生きながらえているのである。多くの人はつぶやく。「なんで、こんなつらい人生になってしまったのか。こんなはずではなかった。」週間現代の記事では、サラリーマン時代には、人生を謳歌していた人たちだった。友達や仲間と酒を飲み、カラオケで歌い、ゴルフをしていた人たちだった。会社を定年で辞めたときの資産は3000万、4000万と有った。だから、自分も含めて、悠々自適な老後をおくることができると思っていた。しかし、妻の病気や子供の交通事故など、思わぬ出来事が、立ち直りの聞かない時期に襲ってきたのだ。
