人間とはもともと、他の哺乳動物と同様に、四足で歩いていたのだが、ある日、何を思ったか。二本足となって、開けた野原を歩き始めた。その利点は画期的で、他の動物たちを圧倒する脳や手の発達につながったのだが、問題は腰である。腰は二足歩行に向いているとは言えない。だから、多くの人たちが腰を痛める。特に、年を取ると、腰はかつての四足歩行時代に戻ろうとするので、その負担は辛い。その弱さを補おうと、人間はあらゆる試みをおこなう。腰痛ベルト、サポーター、テーピングなど様々な補強用品が発売されているのだが、どうも、完全とは言えない。その効果は限定的である。ところで、自転車にアシスト電動自転車が生まれて久しいのだが、その技術が腰の負担を和らげるロボットに活用され始めたようだ。パナソニックやホンダが農作業や介護施設の労働軽減のために、このロボットを開発し、発売している。現在は1機50万円と高額なうえに、どうも見栄えが良くない。重々すぎる。これをつけて、街中は歩けない。まあ、いつの日か、価格も手ごろになり、一見、装着しているかどうかわからないものが出てくることだろうが、さて、いつのことか。