私は、先日、メガネを新しく購入した。メガネのフレームが壊れたからである。メガネの処方箋を書いてくれた眼科医は「目と合わなくなってきたところで、ちょうど良かったかもしれませんね。」と言ってくれた。さて、そのメガネである。私たちは、車でも、フアッションでも、流行のあることを知っている。それも、ある意味、メーカー主導で、流行を作っているのである。それをすることで、消費者に購買意欲をかきたてている。つまり、私たちはいつの間にか、自分のフアッションが時代遅れであると感じさせられて、ついつい、着ることのできる服も脱ぎ捨ててしまうのである。車なら、箱型から丸い型へ。スカートなら長くなったり、短くなったり。靴ならば、先がとがったり、これも丸みを帯びたりと、数年のサイクルで、売り手は商品のイメージを変えてくるのである。そして、これらの商品はどれも、他人の目に触れるものばかりだ。特に、メガネは顔の中心に位置する。だが、これほど、目立つところにありながら、メーカーの思惑ほどに、商品は売れていないようだ。もちろん、メガネにもはやりが造られている。私が買ったメガネ屋には、私がこれまで、つけていたメガネとは全く違うメガネが並んでいた。すべてが細くなっていたのである。これまでの私のメガネは比較すれば、より丸型である。だが、そのようなメガネは店のどこにもない。売っていない。だから、私は最新のスタイルのメガネを買った。ただ、その新しいメガネをつけて、家に帰って、「どこか、変わっただろう。」と妻に尋ねると、「床屋に行ったの。」という答えが返ってきた。