最近、経済規模がそこそこあるアジア通貨の中で、比較的に、中国と親しい国々の通貨が対アメリカドルで値上がりをしている。インドネシアルピー(1ドル=14142.8ルピー)、タイバーツ(1ドル=30.2バーツ)、などが目を引く。中でも、韓国ウオンが高い。1ドル=1108.6ウオンと通貨安時の1200ウオン切れがウソのような状況にある。その背景には、どうも中国に対するアメリカ政府の方針が関係しているようである。トランプ政権からバイデン政権に代わって、どうなるか分からないが、アメリカ政府の方針としては、中国を為替操作国に認定する予定だという。中国の人民元は完全な政府による管理体制にあるのに対して、韓国などは為替介入は建前上、しないことになっている。その上に、中国の為替操作国認定方針である。通貨に投資する人たちは、このうわさで、韓国などの国々では中国の巻き添えを食って、自分たちも為替操作国認定されることを恐れているだろうと読む。つまり、どんなに通貨高になっても、安易に為替介入しないはずだと踏んで、通貨高を煽っているのである。投棄目的なので、どこかで大暴落しかねない。(くちなし亭、2020.11.14)
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