イスラエルのネタニヤフ首相は米大統領選で勝利した民主党のバイデン前副大統領に祝意を,敗れたトランプ大統領には謝意を示したという。私はこの姿勢が必要だと思う。特に、日本はトランプ大統領には、安倍前首相との個人的な関係もあって、とてもよくしてもらったのだ。この恩を忘れてはならない。日本のテレビを見ていると、まるで、石をもって、犬を追うがごとき、発言が多くて、耐えられないのである。もちろん、トランプ大統領には、パリ協定脱退とか、イラン核合意からの撤退とか、TPP非加入とか、WHOへの干渉とか、既存の国際秩序を壊しにかかることが多かった。ただ、トランプ大統領がしなくても、戦後の国際秩序が大きく崩れようとしていることは間違いない。戦勝国が国連と言う機関を使って、世界を支配しようとしているあり方に限界が近づいてきているのである。トランプ大統領が大きな軋轢を生んだ背景には、このような歴史の流れがあるのだ。しかも、その秩序に最も恩恵を受けているはずのアメリカの大統領が挑戦したことが不可思議で、トランプ大統領の個性でもあるのだ。(くちなし亭、2020.11.09)
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