今、中国では永城煤電、華晨汽車、清華紫集団と言った大規模な国有企業の社債が相次いでデフオルトを起こしている。永城煤電控股集団は河南省にあるトリプルA格付けの国有石炭会社。華晨汽車は独BMWの合弁相手の親会社である。清華紫集団は名門・清華大学の支援を受けた国有半導体メーカーである。経済が回復していると主張している中国で、石炭とか、自動車とか、半導体とかいう市場に大きな影響を与えるような巨大企業が利益を出せないでいるということはどういうことなのだろうか。中国人民銀行は26日、穏健な金融政策を行い、大規模な刺激策はとらないという政策を 発表をした。つまり、これからも経営危機にある大企業のデフオルトは起こるということだ。先ほどの華晨汽車の負債額は1200億元、日本円にすると1兆円を超える。これらの負債が中国人だけにかかるものであればよいが、負債が細分化されて、全世界の債権に交じっていることになれば、第2のサブプライムローンになりかねない。そのような可能性があるのだ。それ以上に、中国経済をけん引するような産業で、大幅な赤字企業を出していること自体、中国経済は本当に大丈夫なのかと思うのである。(くちなし亭、2020.11.27)
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