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AL DI MEOLA / Anthology

2007年10月23日 17時35分30秒 | JAZZ-Fusion
 2000年に発表されたアル・ディメオラのベスト盤。ディメオラといえば、最近はテラーク・レーベルからワールド・ミュージック寄りのアルバムを出しているが、本作はディメオラが一番バリバリと引きまくっていた70~80年代のCBS作品からのセレクションとあって、AORとシンクロしたフュージョン・ブームの中にあって、チック・コリアから引き継いだと思われるテクニック至上主義的なシリアスさ、ギクシャクしたリズムと早弾きのオンパレードといったゴリゴリ感たっぷりのフュージョンが楽しめる....などと知ったか振りをして書いているが、実は私が持っているディメオラのソロ作品といえば、これしかない。70年代中盤以降、「白夜の大地」「エレガント・ジプシー」「カジノ」「エレクトリック・ランデブー」といった名作群は、当時からけっこうな興味はあったものの、聴き逃していたせいで、そのあたりの欠落を埋めるの格好の存在ということで、確か数年前に購入したのだった。

 その時、一聴した印象としては、「音が古い」「当時は凄かったかもしれないが、今ならなんてことない」といったものであまり芳しいものではなかった。これはロックなんかもそうなのだが、技術的に高度さで受けた作品は、後続の作品にどんどん抜かれてしまう運命にあり、当時、リアルタイムで聴いた記憶でもあれば話は違うだろうが、80年代、90年代のテクニカル・フュージョンあたりで、この手の音楽を親しんだ私としては、この音楽はちと基本過ぎて....みたいなところはあるし、デジタル・リバーブ導入以前の生っぽいドラムス音なども、とち古くさい音に聴こえてしまったりもするのだ。ただ、アルバムを通して聴くと、初期のゴリゴリ感から無国籍アコスティック・サウンドを経て、徐々にワールドミュージック的なところ音楽性が徐々にシフトしていくのは、幕の内弁当的に構成されたこのアルバムからもよく伝わってくる。

 ただ、変化はわかるけど、問題なのは後の曲にいけばいくほど、どうも面白味も減っているように感じることだ。テクニカルな初期の音や、アコギを主体とした無国籍サウンドは、フュージョン・シーンではそれなりに歴史の残るスタイルだったと思うが、ディメオラの場合、その後とったスタイルがちと地味過ぎたというところなのかもしれない?。今度、テラークで出した作品でも聴いてみようかしら。

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