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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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PAUL MCCARTNEY / Driving Rain [2]

2007年10月22日 00時42分48秒 | Beatles
14日にさらっとレビューして以来、このアルバムを毎日のように聴いているのだが、やはり聴き応えがある作品になってきた。「フレミング・パイ」のようになんだかんだといっても、「全面的にポール」でないところが、逆にひっかかって毎日聴いてしまうという感じだ。という訳で、3,4曲づつレビュウしてみることにしたい。

01. ロンリー・ロード
 ポールにしては随分暗い曲だ、ベースのイントロからしてなにやら沈痛な感じがするし、テーマも低回しているようなイメージがある。もっともサビあたりからはポールらしい抑揚のようなものが出てくるし、徐々にサウンドが厚くなり、ポールのヴォーカルもシャウトして来るあたり(ダブル・ヴォーカルにもリキが入っている)、盛り上がりもするのだが、サウンドは90年代以降のギター系ロック・バンドのそれだし、全編に立ちこめた暗鬱な情感のようなものはポールとしてはかなり異色である。

02. フロム・ア・ラヴァー・トゥ・ア・フレンド
 こちらはポールらしいメロディックなセンスを感じさせる曲だ。とはいえ、ポールらしいといっても、かつてのような愛らしさ、愛想の良さといったものものより、まずは枯れた印象が強いし、妙な寂寥感のようなものもあるのは、50代を向かえたポールの枯淡の境地を感じさせる。イントロとアウトロに見せるスペイシーな浮遊感もそのあたりを倍加している。それにしても、ボールのベースって、こういう音楽でも最高にうまい。

03. シーズ・ギヴン・アップ・トーキング
 ボブ・ディラン風なシリアス・フォークとインダストリアルっぽいノイジーなサンプリング・リズムの組み合わせで作られた曲(フレミング・パイ」あたりから見せ始めたアイリッシュ・トラッド的なセンスを感じさせる曲てもある)。ある意味非常にレディオヘッドっぽい仕上がりで、イレギ、アコギ、教会風なオルガン、イコライジングされたインスト的ヴォーカルなどをまるでオブジェを組み合わせるように配置して、サウンドに独特の遠近感を醸成しているあたりもろにそれ風だ。

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