2004年11月のプリンス・トラスト・コンサートのDVD。私はこの皇太子が主催するとかいう慈善コンサートが、毎年どういう経緯で出演者を選定し、また企画されるのか、よく知らないのだけれど、とにかくこの年はトレヴァー・ホーンの25周年記念コンサートだったようで、このディスクはその時の模様をほぼフルに収録したものである。
トレバーホーンはミュージシャンとしてはベースとヴォーカルをやってきた人だが、なんといってもプロデューサー業で有名になった人なので、最初こそバグルスのベーシスト&ヴォーカルとしてメインで出てくるものの、その後は彼がプロデュースしたアーティストが、ほぼ歴史順に次々に登場して来るという趣向になっている。おそらく純イギリス的なセンスがベースになったコンサートなので、ワールドワイドな視点でみると、地味なコンサートかもしれないけれど、私のようなブリティッシュ・ロック愛好家にとっては、かなり凄いメンツではある。
冒頭のバグルスはキーボードのジェフ・ダウンズはもちろんだが、アルバムにはクレジットされなかったブルース・ウーリーが参加しての完全オリジナル・メンバー、しかもバック・コーラスの2人はオリジナル・レコーディングに参加したメンバーも擁しているから最初から気合いが入っている。おまけにほぼ全ステージを通じて、バックを固める面々にはアン・ダッドリー、ロル・クレーム、フィル・パーマー、アラン・ホワイト、スティーブ・リブソンなど、実に渋すぎる面々が陣取っているのだから、これはもう観ていてつまんない訳がない。
主要なゲスト陣を拾っていくと、まずはABCだが、マーティン・フライだけかなと思っていたら、女性ボーカルなどもいる現行ABCらしき布陣で、背後になんとデビッド・パーマーが居たのには驚いた。この人の超ジャストなドラムは今も健在だ。マーティン・フライは大分太ったが、パーマーの風貌も昔と変わらないのは驚き。続く、プロパガンダもオリジナルの4人で登場、実は動くプロパガンダを観るのは初めてなのだが、フロントの2人は、当時のような過激な風情ではなく、何故か行儀の良いコンパニンオンみたいな格好しているのがおもしろかった。
イエスはジョン・アンダーソンがトニー・ケイがおらず、トレバー・ラビンが歌い、キーボードにジェフ・ダウンズが加わり、そこに何故かスティーブ・ハウも加わった、変形9012イエスのラインナップ(もうなんでもありって感じだな)での演奏。ペット・ショプ・ボーイズにはアート・オブ・ノイズの「ドビッュシーの誘惑」で入っていたオペラティックなソプラノの加わる趣向。ベル・セバスチャン&ベルは今時な脱色フォーク系ギターバンドだが、ちと浮き気味だったかも。また、Tatuはこういうプロフェッショナル集団の中では、新鮮なんだか場違いなんだかわからないところあったが、まぁ、ヘル・セバスチャン共々ひとつのアクセントにはなっていた。
後半のハイライトとなるシールはもう貫禄というしかないパフォーマンスで、コンサートの音楽ムードをビシっとしめていたという感じ。再結成FGTHはホリー・ジョンソンがいないのはちと残念だが、新ヴォーカルはけっこうホリー・ジョンソンに声質にけっこう似ているためそれほど違和感はなかったと思う。ただ、まぁ、この賑々しいコンサートのトリにはちと役不足だったかも....といった感はなくもなかったが。
個人的にやはり一番見所だったのは、アート・オブ・ノイズがオール生弾きで挑戦する「クロース・トェ・ジ・エディット」と、同様にほぼ生弾き状態で(しかもオーケストラが付く)、プロパンダがパフォーマンスする「マブーセ」あたりだったろうか。サンプリング音源は昔のものをそのまま使っているところも多いのだが、ほとんど生で弾いているところがミソで、何でもこだわるホーンがここでは、「メカニックな機械音を生のグルーブ演奏する」ことにこだわった結果だったのだろう。再結成AoNもそういうところはあったが、非常のおもしろくかつ楽しいパフォーマンスになっていた。という訳で非常に楽しめた1枚。
トレバーホーンはミュージシャンとしてはベースとヴォーカルをやってきた人だが、なんといってもプロデューサー業で有名になった人なので、最初こそバグルスのベーシスト&ヴォーカルとしてメインで出てくるものの、その後は彼がプロデュースしたアーティストが、ほぼ歴史順に次々に登場して来るという趣向になっている。おそらく純イギリス的なセンスがベースになったコンサートなので、ワールドワイドな視点でみると、地味なコンサートかもしれないけれど、私のようなブリティッシュ・ロック愛好家にとっては、かなり凄いメンツではある。
冒頭のバグルスはキーボードのジェフ・ダウンズはもちろんだが、アルバムにはクレジットされなかったブルース・ウーリーが参加しての完全オリジナル・メンバー、しかもバック・コーラスの2人はオリジナル・レコーディングに参加したメンバーも擁しているから最初から気合いが入っている。おまけにほぼ全ステージを通じて、バックを固める面々にはアン・ダッドリー、ロル・クレーム、フィル・パーマー、アラン・ホワイト、スティーブ・リブソンなど、実に渋すぎる面々が陣取っているのだから、これはもう観ていてつまんない訳がない。
主要なゲスト陣を拾っていくと、まずはABCだが、マーティン・フライだけかなと思っていたら、女性ボーカルなどもいる現行ABCらしき布陣で、背後になんとデビッド・パーマーが居たのには驚いた。この人の超ジャストなドラムは今も健在だ。マーティン・フライは大分太ったが、パーマーの風貌も昔と変わらないのは驚き。続く、プロパガンダもオリジナルの4人で登場、実は動くプロパガンダを観るのは初めてなのだが、フロントの2人は、当時のような過激な風情ではなく、何故か行儀の良いコンパニンオンみたいな格好しているのがおもしろかった。
イエスはジョン・アンダーソンがトニー・ケイがおらず、トレバー・ラビンが歌い、キーボードにジェフ・ダウンズが加わり、そこに何故かスティーブ・ハウも加わった、変形9012イエスのラインナップ(もうなんでもありって感じだな)での演奏。ペット・ショプ・ボーイズにはアート・オブ・ノイズの「ドビッュシーの誘惑」で入っていたオペラティックなソプラノの加わる趣向。ベル・セバスチャン&ベルは今時な脱色フォーク系ギターバンドだが、ちと浮き気味だったかも。また、Tatuはこういうプロフェッショナル集団の中では、新鮮なんだか場違いなんだかわからないところあったが、まぁ、ヘル・セバスチャン共々ひとつのアクセントにはなっていた。
後半のハイライトとなるシールはもう貫禄というしかないパフォーマンスで、コンサートの音楽ムードをビシっとしめていたという感じ。再結成FGTHはホリー・ジョンソンがいないのはちと残念だが、新ヴォーカルはけっこうホリー・ジョンソンに声質にけっこう似ているためそれほど違和感はなかったと思う。ただ、まぁ、この賑々しいコンサートのトリにはちと役不足だったかも....といった感はなくもなかったが。
個人的にやはり一番見所だったのは、アート・オブ・ノイズがオール生弾きで挑戦する「クロース・トェ・ジ・エディット」と、同様にほぼ生弾き状態で(しかもオーケストラが付く)、プロパンダがパフォーマンスする「マブーセ」あたりだったろうか。サンプリング音源は昔のものをそのまま使っているところも多いのだが、ほとんど生で弾いているところがミソで、何でもこだわるホーンがここでは、「メカニックな機械音を生のグルーブ演奏する」ことにこだわった結果だったのだろう。再結成AoNもそういうところはあったが、非常のおもしろくかつ楽しいパフォーマンスになっていた。という訳で非常に楽しめた1枚。
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