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喜歌劇「メリー・ウィドウ」/ビーブル&ウィーン・フォルクスオーパーO他

2006年01月31日 23時40分39秒 | クラシック(一般)
 正月の2日にカラヤンの振った「メリー・ウィドウ」のことは既に書きましたけど、実はあのアルバム抜粋盤でして、「あれだけ楽しめるのなら、全曲盤も聴いてみたい」などと思って、正月早々オークションでカラヤンではありませんが、全曲盤が出ていたのですかさず落札しておいたものがこれです。実はその直後にカラヤンの演奏でも全曲盤が存在することを知ったのですが、これを落札してしまった後でしたし、いろいろとゴタゴタしていたもので、これも落札して届いたはいいが、きちんとした形で聴いたのは今夜になってしまったという訳です。

 演奏はルドルフ・ビーブル指揮のウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団と合唱団で、1982年の来日公演のライブとのことです。配役はダグマール・コラー、ミルヤーナ・イーロッシュ、ガブリエーレ・ユステルといった人たちが名を連ねていますが、残念ながら私の知らない人ばかり、指揮のビーブルはオペレッタの巨匠ですし、オケはフォルクスオーパですから、おそらくこのステージは「本場物の引っ越し公演」だったに違いなく、配役もそれなりに豪華なものだったんだろうと思います。
 で、全曲盤ですから、当たり前ですけど序曲から始まります。ごくごく短い前奏みたいなものですが、ライブだけあってステージノイズも盛大に聴こえてきますけど、かえってこれがかえって劇場的な臨場感を感じさせて、いかにも幕開けという感じでものあがる。やっぱオペラはこうじゃなくちゃいけない。
 
 パフォーマンスはさすがに本場物という感じでしょうか。カラヤンの洗練されきった格調高い演奏に比べると、泥臭いお国なまり満載という感じで、多少のアンサンブルの乱れなど意に介さず、ご当地パワーのようなものを全面に出してます。また、猥雑なアドリブ満載、芸術性というより、「受けりゃいいんだろ」的なエンターテイメント性最優先という感じの実に「濃い」ものです。有名な「メリーウィドウ・ワルツ」の部分もこうやって聴くと、私の感じていた後期ロマン派の文脈で考えたような格調高いものというよりは、もう少し下世話な音楽だったことがわかって、けっこう目から鱗状態でした。そういう訳で、このアルバムは序曲からラストまで、しゃべりも含めノーカットで楽しめるのが良いということに尽きますね。

 余談になりますけど、抜粋盤ってカラヤンの「メリー・ウィドウ」もそうでしたけど、時に第1幕の途中から始まったりするんですが、ああいうのって個人的にいえば実に居心地悪い。途中を上手におろ抜くならいいんだけど、最初とか最後をカットされるのはダイジェストとしてもどうも納得いかない。ベルクの「ルル」なんかも補筆版でもいいから第三幕聴きたいクチですからね....私。やっぱ、カラヤンも全曲盤買わなくちゃいけないかな。(笑)  

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