レーベルをCBSに鞍替えして76年発表された第6作。メンバーは前作と同様の黄金時代のRTFのメンバーです。前作ではポップなファンキーっぽさが特徴でしたが、本作ではネヴィル・ポーターという人が作ったジャケにも記載されている中世風な詩がモチーフになっているようで、いわばジャズの分野では珍しいコンセプト・アルバム。そうした制作経緯があったせいかどうか、音楽的にもドラマティックでスケールが大きく大作指向が強い仕上がりになっています。また、一方で音楽主義的な技術指向という点でもRTF史上最高のテクニカルさがあるのも特徴でしょう。例によって収録曲を軽くさらってみたいと思います。
アルバムはコリア作の「中世序曲」からスタート、木管楽器を模したようなシンセ・サウンドが中世的なファンタジーを醸し出す部分と、いつも通りのゴリゴリのRTFサウンドが交錯するあたりがおもしろいところ。
「女魔術師」はホワイト作の凝りに凝ったファンキー・ナンバーで、どちらかといえばディメオラをフィーチャーしている感じ、コリアはシンセとエレピでバックに回りカラフルさを演出。エレピはRTFというより、「フレンズ」あたりと共通するポップなフュージョン色が強くなっているあたりや後半アコピのソロというあたりに、コリアの変貌を感じさせたりします。
タイトル曲はもちろんコリアの作品ですが、アコスティック楽器のみで構成された幻想的なサウンドで、ある意味、70年代後半のフュージョンによく出てきた無国籍アコスティック・サウンドの応用編のような曲といえるかもしれません。10分という長丁場ですが、真ん中のディメオラ、続くコリアのソロあたりから、にわかにバンド全体のテンションが高まり、ドラマチックな展開になっていくあたりは聴き物です。
旧B面移るとディメオラ作の「荘厳な舞踏」から始まりますが、これはディメオラらしい8ビートがベースになったロック・サウンド。弾きまくりげんギターと、それを押しとどめるようなコリアのシンセが交互に登場するあたりがミソですかね。ただ、ちょいとばかりテクニカルな遊びに堕してしまったようなところもないでもないですが....。
クラークの「手品師」はゴリゴリの変則リフでもって組み立てられためちゃくちゃテクニカルな作品で、ここでもコリアのシンセが妙にオーケストラ的サウンド作りをしていますが、ユーモラスで冗談みたいな曲調からしてインターリュード的作品とみるべきでしょう。
ラストの「道化と暴君の決闘」は「銀河の輝映」のラストに収録された「ソング・トゥ・ザ・ファロア・キングズ」を彷彿とさせるふたつのパートに分かれた大作。全体にバルトークを思わせる作品で、「フォー・カルテッツ」とかエレクトリック・バンドの大作の先駆けともいえなくないでしょう。また、前半はスペイン情緒からちらほらする叙情的なムードの中、各種ソロが展開していく様は名曲「スペイン」を思わせる展開。後半は一点してファンキーなリズムにのってテンションの高いソロ、キメが連打するRTFらしい展開です。
アルバムはコリア作の「中世序曲」からスタート、木管楽器を模したようなシンセ・サウンドが中世的なファンタジーを醸し出す部分と、いつも通りのゴリゴリのRTFサウンドが交錯するあたりがおもしろいところ。
「女魔術師」はホワイト作の凝りに凝ったファンキー・ナンバーで、どちらかといえばディメオラをフィーチャーしている感じ、コリアはシンセとエレピでバックに回りカラフルさを演出。エレピはRTFというより、「フレンズ」あたりと共通するポップなフュージョン色が強くなっているあたりや後半アコピのソロというあたりに、コリアの変貌を感じさせたりします。
タイトル曲はもちろんコリアの作品ですが、アコスティック楽器のみで構成された幻想的なサウンドで、ある意味、70年代後半のフュージョンによく出てきた無国籍アコスティック・サウンドの応用編のような曲といえるかもしれません。10分という長丁場ですが、真ん中のディメオラ、続くコリアのソロあたりから、にわかにバンド全体のテンションが高まり、ドラマチックな展開になっていくあたりは聴き物です。
旧B面移るとディメオラ作の「荘厳な舞踏」から始まりますが、これはディメオラらしい8ビートがベースになったロック・サウンド。弾きまくりげんギターと、それを押しとどめるようなコリアのシンセが交互に登場するあたりがミソですかね。ただ、ちょいとばかりテクニカルな遊びに堕してしまったようなところもないでもないですが....。
クラークの「手品師」はゴリゴリの変則リフでもって組み立てられためちゃくちゃテクニカルな作品で、ここでもコリアのシンセが妙にオーケストラ的サウンド作りをしていますが、ユーモラスで冗談みたいな曲調からしてインターリュード的作品とみるべきでしょう。
ラストの「道化と暴君の決闘」は「銀河の輝映」のラストに収録された「ソング・トゥ・ザ・ファロア・キングズ」を彷彿とさせるふたつのパートに分かれた大作。全体にバルトークを思わせる作品で、「フォー・カルテッツ」とかエレクトリック・バンドの大作の先駆けともいえなくないでしょう。また、前半はスペイン情緒からちらほらする叙情的なムードの中、各種ソロが展開していく様は名曲「スペイン」を思わせる展開。後半は一点してファンキーなリズムにのってテンションの高いソロ、キメが連打するRTFらしい展開です。
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