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DREAM THEATER/Images and Words

2006年05月07日 12時36分22秒 | ROCK-POP
 92年の第2作。音楽面はもちろんですが、ジャケ等も現在のドリシア路線を明確に決定した作品ともいえます。非常にソリッドでテクニカルでありながら、割とポップなメロディアス指向もあって、王道ロックのミクスチャー的な混沌もある....といった感じでしょうかね。

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1. Pull Me Under - (8:11)
 中期ラッシュを思わせるエスニックなサウンドからゆったりと始まり、やがてヘビーなサウンドへと発展。前作のスピーディーの上にもスピーディーを重ねたような展開と比べると、一聴してゆとりを感じさせる。もちろん、前作ラインの超高速パートもふんだんに出てくるワケだが、曲の文脈の中で無理なく統一されてきたというところだろうか。"Pull Me Under"のコーラスも印象的だし、全体として音楽の洗練度がぐっと増しているのがまずもって成長を伺わせる。ただ、この唐突なエンディングはちと....。

2. Another Day - (4:22)
 一作目でも聴けた哀愁路線。こちらは前作のように結局はいつものメタル・パターンに収束してしまったアレンジに比べると、より単体としてバラード・ナンバーとしてまとまっている。ある意味で産業ロック的なポップさ(サックスを模したシンセがいかにもいかにも-笑)、大仰さだが、ドリシアというのはこういう面を確実に持っているバンドなのだろう。非常によくまとまっているし、ドリシアらしさは全くスポイルされていないのはさすがといえようか。

3. Take the Time - (8:21)
 こちらは1作目路線の「変拍子+メタル・リフ」的な要素で構成された作品。非常に凝ったリズムがふんだんに登場し、ドリシアのテクニカルさを満喫させるが、やはり1作目と比べると、展開があれほどに唐突でなく、かなりこなれてきている。中間部ではかなり目まぐるしい展開になるが、あくまでも大きな流れが寸断されていないあたり、かなり腕をあげたな....という印象。

4. Surrounded - (5:28)
 ヴァースはかなりポップでメロディック、しかもアコスティックである。前作ラインからすると、かなりポップになったなと思わせるし、ヴォーカルもシャウトでなく地で歌っているのもオヤって感じ。もちろん、本編が始まってしまえば、ソリッドなサウンドになるのだが、それでもかなりポップだ。つまり、これまた産業ロック的な作品というワケだ。ラボリエのヴォーカルはこういう作品に意外な適性を発揮しているし、ムーアのキーボードもツボを心得たものだ。

5. Metropolis - Part I(9:30)
 思わせぶりなシンフォニックなイントロからして、いかにも大作の雰囲気がただよう。前半はギターの変拍子リフ主体で進み、ダークな色彩で進む。ヴォーカルはなんとなくナレーションのようである。で、例によって、込み入った展開となる中間部は、その先の読めない展開がいかにもドリシアであり、その多彩さは前作を超えているともいえよう。そのピークでテーマが回帰するワケだが、その呼吸はなかなかいい。このあたりも前作のぎこちなさを克服したともいえる。

6. Under a Glass Moon - (7:02)
 アップ・テンポで進むメタル風の作品。そういえば、このアルバムではこういう作品はここまであんまし出てこなかった。ただ、ラボリエのヴォーカルのせいなのか、それでもなおポップな趣があるのは妙である。それにしても、このアルバムでのペトルーシは、前作での「俺が、俺が」的な露出ぶりとは、別人の感がある。さてはあれはプロデューサーの意向だったのか。とはいえ、この曲ではふんだんにソロとってます。
 
7. Wait for Sleep - (2:31)
 きらめくようなシンセ&ピアノ・サウンドにのってファンタスティックといってもいいようなサウンドが展開される。間奏曲風な作品。どうもこれはムーアのセンスらしい。いろいろ研究している人のようだが、基本的にはポップな人なんだろう。クインシー・ジョーンズなんかも好きに違いない。

8. Learning to Live - (11:30)
 アルバム中最長の大作。やや低回気味だが雄大な序盤、メタルっぽいリフ&コーラスが登場する中盤、そしてギターやキーボード・ソロをメインとして、さまざまな仕掛けが登場する中間部後半と、このあたりはドリシアのメルクマールといえる展開だが、なかなかドラマチックに盛り上がる趣向で前作ラスト同様、アルバムの締めくくりにふさわしい趣である。(99/11)

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