マイク・スターンの89年の作品。私は彼のことを特別に好きだとか、出る作品は必ず買うという程のファンではないし、作品もあまり系統的に聴いている方ではないと思うのだが、このアルバムは私が聴いた彼の作品の中でも最も好きな一枚であり、最もよく聴いた作品だと思う。
このアルバムの音楽は一口にいって、80年代後半のニューヨーク・フュージョンそのものだと思う。なにしろ、参加しているメンバーが、マイケル・ブレッカー、ボブ・バーグ、ジム・ベアード、ピーター・アースキン、デニス・チェンバースなのだから、大体音の方はつくと思うが、要するに込み入ったシンコペだらけのリズムとキメ、通向きなコード進行で作られた難易度の高そうな曲を、すーすー聴ける都会的なBGMとして演奏したというようなのといえば、まぁ、当たらずとも遠からずといったところだと思う。
ただ、似たようなメンツによる似たようなニューヨーク・フュージョンでも、例えば先日書いたマクラフリンの「プロミス」に入っている曲とはやはり趣が違うのは確かだ。何が違うかといえばギターがマイク・スターンだからだ。何を書くのかといえば、そんなことか怒られるかもしれないが、マイク・スターンのギターはこの手のフュージョンにありがちなギターの早弾きを表だって披露せず、どちらかといえば、伸びやかなで、ある意味ロック的ともいえるブルーでエモーショナルなフレーズで曲のハイライトを作っていくことが多いし、自分の見せ場で早弾きをやってしまい、結局体育会系であることがバレてしまう他のギタリストとはある意味、一線を画しているにように聴こえるのである。1曲目の打ち込みのリズムにのって切れ切れに現れるギター・フレーズなど、アレンジも良いのだろうが独特な心地よさがあるし、後半の独特な官能性もロック的なカッコの付け方というかエモーションが感じられて、なんかメチャクチャ、ギターの巧くなったサンタナみたいな感じすらするほどだ。
ともあれ、このアルバム、バブルの末期の頃、車のBGMでほんとうによく聴いたものだ。前述のムーディーな1曲目から急緩急緩とメリハリをつけた構成でアルバムを進行させ、オーラスではホットに盛り上げるあたりも絶妙だった。このアルバムを聴くと、退屈なひとりのドライブでも45分を快適に過ごせ、時間があっという間に過ぎていったような記憶が多い。さすがに十数年経った今では、この音楽は少々まっとう過ぎ、直球過ぎる気がしないでもないが、今度、車にCDを持ち込んで、夜のドライブにでも試したらどう感じるだろうかと興味がなくもない。今度、ぜひ試してみよう。
このアルバムの音楽は一口にいって、80年代後半のニューヨーク・フュージョンそのものだと思う。なにしろ、参加しているメンバーが、マイケル・ブレッカー、ボブ・バーグ、ジム・ベアード、ピーター・アースキン、デニス・チェンバースなのだから、大体音の方はつくと思うが、要するに込み入ったシンコペだらけのリズムとキメ、通向きなコード進行で作られた難易度の高そうな曲を、すーすー聴ける都会的なBGMとして演奏したというようなのといえば、まぁ、当たらずとも遠からずといったところだと思う。
ただ、似たようなメンツによる似たようなニューヨーク・フュージョンでも、例えば先日書いたマクラフリンの「プロミス」に入っている曲とはやはり趣が違うのは確かだ。何が違うかといえばギターがマイク・スターンだからだ。何を書くのかといえば、そんなことか怒られるかもしれないが、マイク・スターンのギターはこの手のフュージョンにありがちなギターの早弾きを表だって披露せず、どちらかといえば、伸びやかなで、ある意味ロック的ともいえるブルーでエモーショナルなフレーズで曲のハイライトを作っていくことが多いし、自分の見せ場で早弾きをやってしまい、結局体育会系であることがバレてしまう他のギタリストとはある意味、一線を画しているにように聴こえるのである。1曲目の打ち込みのリズムにのって切れ切れに現れるギター・フレーズなど、アレンジも良いのだろうが独特な心地よさがあるし、後半の独特な官能性もロック的なカッコの付け方というかエモーションが感じられて、なんかメチャクチャ、ギターの巧くなったサンタナみたいな感じすらするほどだ。
ともあれ、このアルバム、バブルの末期の頃、車のBGMでほんとうによく聴いたものだ。前述のムーディーな1曲目から急緩急緩とメリハリをつけた構成でアルバムを進行させ、オーラスではホットに盛り上げるあたりも絶妙だった。このアルバムを聴くと、退屈なひとりのドライブでも45分を快適に過ごせ、時間があっという間に過ぎていったような記憶が多い。さすがに十数年経った今では、この音楽は少々まっとう過ぎ、直球過ぎる気がしないでもないが、今度、車にCDを持ち込んで、夜のドライブにでも試したらどう感じるだろうかと興味がなくもない。今度、ぜひ試してみよう。
私は前半はクールにメカニカルに弾こうとしてソロになるとエモーショナルになる彼を体育会系なギタープレイヤーだなぁと思っていました(笑)。
マイク・スターンとは友人関係にあるらしい、松坂慶子さんの旦那さん(高内春彦氏)も大好きなんですが、彼はマイク・スターンのように表面上はエモーショナルな雰囲気は出しませんが、聴き込むにつれてエモーショナルさを感じるようになってくるんですが、そこがマイク・スターンとも通じるところやなぁと思ったことがありました。やっぱ友人なんやなぁ~と。
/何故か彼の音の波間に身を委ねているんですよね。不思議です。
そうなんですよね。彼ってもともとBSTに居たって話聞いたことありますし、そのプレイも、割とロック的官能に近いもんがあると思ってるんですが、その後出したオーソドックスな4ビート・アルバムでは、けっこうマジでジム・ホール風っていうか、そういうプレイしてたのに驚いた記憶あります。最近のアルバムはほとんど聴いてないんですが、どんなプレイしているんでしょうねぇ。