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柳田邦男/壊れる日本人

2007年11月27日 23時56分05秒 | Books
 私は一応ネットで飯を食っている人間で、しかもどちらかというとネットのネガティブな面が飯のタネになっているようなところがあるのだが、昨日だったか、出張にいく途中千葉駅のショップで移動中の暇潰しにでもと思って、この本を購入してみた(そういえばここ2年近くらい駅で何かを購入する時はすっかりモバイルSuicaを使うようになった)。柳田邦男といえば、昔から事故、災害関係では有名だったし、最近では医療関係などのノンフィクション作家として有名だから、このタイトルからして、昨今のケータイやネットについて、その陰となる部分を説得力ある切り口で展開してくれるのではないか?と期待したのである。

 さて内容だが、これがあまりおもしろない。まずネットのネガティブな面についての分析がいかにも紋切り型というか、ステレオタイプなのである。ゲームと暴力、仮想現実、ある種のネット依存など、ストレートに語ってもらっても、いささか手あかのついた切り口という感があるし、そもそも柳田の文面からは、どうも「年輩の人特有なコンピューターとかネットに対する嫌悪感」があまりに露骨に見え隠れしてしまうので、要するに柳田邦男って人はネットが嫌いであり、そもそも、「ネットやパソコンがなかった時代のコミュニケーションこそノーマル」と考えている人ということが分かってしまうので、いささか興ざめしてしまうのである。おまけに最後の結論が、ノーケータイ・デイをつくろう....みたいになってしまうのでは、どうもネットとかパソコンが必要でない人が、必要としている人に対して説教しているような、どもう説得力のなさを感じてしまいがちだった。

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