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ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

2008年10月09日 21時28分29秒 | MOVIE
 「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」という作品は、私が小学校2年くらいの時封切りで、多分リアルタイムで観ているのだが、当時の私は気がつく訳もなかったが、ゴジラ史的な観点でみると、「ゴジラ凋落の始まり」みたいな作品だったのではないかと思う。なにしろ前作「怪獣大戦争」のスケールの大きさからすれば、どうして劇的に低予算映画になったのかその経緯は不明だが、レッチ島という狭いエリアが舞台とし、特撮は当然全般にしょぼく、出てくる怪獣もエビラに芸も風格もなし、ゴジラはほぼ善玉設定、モスラは顔見せだし....という感じで、早い話、お寒いゴジラ映画はこの映画から始まったというところなのだろうと思う(もっとも、その後を知っていれば、この作品などまだまだ十二分に金のかかった丁寧な仕上がりなのだが....)。なので、度々ゴジラ映画を再見する私にしてから、この作品はめったに取り出す気がしないのだか、Phone用に変換したもを通勤途中で観てみた。

 久しぶりに観たこの作品、意外にもけっこうおもしろい。前作までのようなシリアスさやスケール感はないが、これはこれで十分に「大人も観れる怪獣映画」である。この作品の場合、設定が先なのか、舞台が先なのかはよくわからないが、とにかく絶海の孤島を舞台にしたアクション・ドラマみたいな筋立てがいい。主人公の金庫破り役をそろそろ中年にさしかかった宝田明がぴたりとハマって演じているし(そういえば、「平四郎危機一髪」ってTVドラマあったよなぁ)、彼をとりまく砂塚秀夫、当銀長太郎、渡辺徹、水野久美のデコボコさなかなかいいバランスを生み出していると思う(福田純の演出テンポ良し)。もっとも、肝心の特撮本編や主人公たちが侵入する要塞のセットなどは前述の通り大したことはないので、今回観て楽しかったのはもっぱら、東宝アクションの亜流みたいな出来の前半~中盤だったが....。

 ついでに書くと、私は次々に扉や金庫を破っていく、宝田の姿を観て、公開当時、「金庫破りってカッコいいなぁ....」などと思った、ガキの頃の記憶が思わず甦ってしまったりしたのだけれど、金庫破りとか多分この映画で初めて知ったんたじゃないだろうか。あと、「一大事です」「何、革命か?」というやりとりや、「革命的怪物現る」とかいうセリフは、当時、学生運動が盛んだった世相を茶化しているんだろうが、このあたりは最初の作品で「また疎開かぁ」というセリフが流れたことを考えると、ゴジラ映画も確実に時代が流れていたことを感じさせる場面だった。

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-10-21 23:28:53
エビラって、海老がモデルなんですね

おいしそうかも。。。
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re:Unknown (BlogOut)
2008-10-22 21:17:07
Unknownさん、こんばんは
エビラは個人的には東宝特撮映画で、もっとも「芸のない怪獣」と思っております。
だいたいにおいて「おいしそうかも。。。」などといわれる怪獣は失格であります。
なので私はエビラはキライ。ちなみにエビちゃんは大好きです(笑)。
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