絵本「くつやのねこ」 作 今井彩乃
BL出版株式会社 発行 2010年
くつやさんが倒産しかかります
その危機を飼い猫が救います
こんな猫が家族でいてくれたら助かります
魔物よりもさらに賢い猫
大事にしたいと思いました
絵も独特の茶色系を主体とした落ち着いた感じです
絵本「くつやのねこ」 作 今井彩乃
BL出版株式会社 発行 2010年
くつやさんが倒産しかかります
その危機を飼い猫が救います
こんな猫が家族でいてくれたら助かります
魔物よりもさらに賢い猫
大事にしたいと思いました
絵も独特の茶色系を主体とした落ち着いた感じです
絵本「ネコ みじかなともだち」 作 田中豊美
福音館書店 1997年発行
ネコのモノクロスケッチが素晴らしい作品です
漫画風ではなく、劇画風でもなく真にリアルなネコの画です
ネコのありとあらゆる行動と姿が、解説付きで紹介されていて
ネコについて、その素晴らしさ、すごさ、可愛さなど
知りたいことが絵本ですからすぐわかります
絵本 「教会ねずみとのんきなねこのわるものたいじ」
グレアム・オークリー 作・絵 三原 泉 訳
徳間書店 発行 2012年
作・絵ともにグレアム・オークリーさんが書いています
実に細かいていねいな絵であり、
ねこもねずみも表情が生き生きととらえられて描かれています
教会の中へ侵入してきたどぶねずみと今まで住んでいた教会ネズミの戦い
そこへのんびりしたねこのサムソンが教会ねずみに味方します
彼が考えた戦いのアイデアは決死のものでしたが
案の定、深刻な事態になってしまいます
大変な戦いでありながらユーモラスで、楽しめます
ねことねずみが共存共栄している世界です
絵本「うきわねこ」 ぶん 蜂飼 耳 え 牧野千穂
ブロンズ社 2011年発行
こねこのえびおは、おじいちゃんからたんじょうびのおいわいに、
うきわをもらいました
それはふしぎなうきわだったのです
まんげつのよるに、うきわをつけてそとへでると、
なんとそらにまいあがったのです
ファンタジックな夜そらの散歩がはじまりました
絵はパステル画で、ほのぼのと温かく、
やわらかな感じに包まれます
尻尾の長いくろしろねこちゃんで
リアルで、かわいく描かれています
小説集 「猫物語」富士川義之編集 白水社 1992年発行
世界の猫文学の中から13編を紹介した。
・「モスクワの魔女と黒猫」(アントニー・ボゴレースキー)1700年代末の頃、魔女のような叔母が住んでいた家に引っ越してきたオヌーフリッチと妻と娘が味わった身も凍るような体験談である。オヌーフリッチは郵便配達員だったが定年退職し、借家を払って年頃の娘のマーシャと妻のイヴァノーヴナを伴い年老いた叔母の住んでいた家を尋ねた。
その家に入るや彼らは何ともいえない不安に襲われる。その夜のこと、三人はそれぞれに怪奇な現象とともに死んだ老婆の亡霊に会い、眠れぬ一夜を過ごした。マーシャの幻影の中ではこの家の庭にある井戸が現れ老婆と飼っていた黒猫が立っているのが見えた。マーシャは老婆の遺言で、ある運命的な出会いで一人の紳士と会い結婚し老婆の莫大な財産を得ると言い残された。
だが、彼女の前に現れた中年の男はあの黒猫の化身であると覚る。その不気味さのゆえにマーシャはたじろぎ、自分が以前から一目惚れしていた青年への思慕を強くする。そしてまさしく思いもかけぬ出来事が待っていた。
この小説では猫が魔物のように扱われている。
・「ブーレマンの家」(オドール・シュトルム)
崩れ落ちそうな古い家にブーレマンという老人が二匹の大きな猫と住んでいた。質屋のような仕事で質流れ品を金に換えて蓄えていた。長い年月を家から外に出ずに家政婦の老人と暮らしていたという。彼はすこぶるケチで冷酷であった。
あるとき、貧乏で助けを求めにきたブーレマンの姉とその子供を追い返した。可哀想なこの子はしばらくして栄養失調で死んだ。その日から不思議なことが起こった。彼の二匹の猫が日増しに大きく変化し始めた。猫たちはさらに巨大となり猛獣のようになり、さすがのブーレマンも恐れた。ついに猫たちに半殺しのような目に遭わされ彼は死んだようになってしまった。ブーレマンはやせ衰えながらも、猫に見張られてもう何年もこの老朽化した家に死ぬことも赦されず生き続けているという。
この作品で猫は魔物扱いである。
・「がんこなネコたちのいる庭」(イターロ・カリヴィーノ)
マルコヴァルドは散歩が好きで、その途中であるシリアネコと仲良くなった。ある日このシリアネコと一緒に散歩をして、ネコが奇妙な世界へとマルコヴァルドを案内してくれた。そこから始まる奇妙キテレツな体験。
しかし、その世界がある年をとった元公爵夫人の家と庭であったのだ。庭には大きな木々が茂り、草もぼうぼうと生え茂っていて豊かな自然が保存されていた。そこには、町のあらゆるところから鳥、ネズミ、蛙、もちろんネコも集まってきて暮らしていた。町の建設業者たちが夫人の土地を買いたいといったが夫人は断ってきた。しかし、ついに公爵夫人は亡くなって建設業者の手に入った。そしてこの庭はどうなっただろうか。動物たちの反逆が始まったのである。
この小説では、ネコは自然や人間を守る友達として描かれている。
猫は人間にとって魔物として、反対に友達として古代より表わされてきた。
どっちも面白い。
絵本「ネコとクラリネットふき」 文・絵 岡田淳
(株)クレヨンハウス 1996年発行
小さいネコが、ある日のこと少年の家にやってきました
さかなも食べないし、ミルクも飲もうとしません
けれど、少年の好きなクラリネットを吹くと、
そのたびにネコが大きくなってゆきます
そして、どうなったでしょうか
ビックリです
ネコは幸せをもってくるんですねえ
ネコに包まれて、生きるなんて
なんて幸せなことでしょう
「黒ねこのおきゃくさま」ルース・エインズワース作
荒 このみ訳 山内ふじ江 絵 福音館書店 1999年初版
ある冬の夜、ひとりのまずしいおじいさんのところへ
一匹のびしょぬれの哀れな黒ねこがまよいこんできました
おじいさんはじぶんが楽しみにしていた食事やたき木を
ぜんぶ黒ねこに与えてしまいます
そして、よくじつ黒ねこはふっくらした体で出ていってしまいました
ところが残されたおじいさんには
ふしぎなできごとがおきていたのです
絵は幻想的でかわいいし、
黒ねことおじいさんの表情が
よく出ていて好ましい絵本です
わが国の「かさじぞう」などハッピーな
恩返し童話とちょっとにています
「みさおとふくまる」 伊原美代子
株式会社リトルモア発行 2011年10月
みさおおばあさんと白猫ふくまるとの、こころ温まる写真集です
写真を撮ったのはみさおおばあさんの孫であるプロの写真家、
伊原美代子さんです、
さすがにお孫さんの目から見たみさおおばあさんとふくまるは
温かくやさしいアングルで決まっています
写真の一つ一つを見ていると、右目と左目の色が違うふくまるは、
本当に福を呼ぶ猫だという気がします
寄り添って生きる二人が実に幸福そうなのです
田舎の自然の風景がいつでも背景にあり、
郷愁を誘う懐かしさがもあふれています
いつまでも二人にとって、
この幸せが続いてほしいと願うばかりです
いまやねこのみならず動物写真の第一人者である写真家の
岩合光昭さん、
ねこを訪ねて日本中を10年かけて四十七都道府県を回り、
写真を撮られたそうです
日本のみならずヨーロッパやアジア、アフリカまで回ってねこを
撮り続けられたそうです
いままでの40年にわたるその集大成の写真展が千葉県船橋市の
東武百貨店で開催されています
ねこ好きのわたしとかあちゃんはさっそく出かけました
思っていたより作品数が多く、本などで見るよりも写真が大きいので
迫力がありました
この瞬間を永久に留めたというような素晴らしい一瞬のねこの姿
大勢のねこたちが戯れている姿
可愛いねこたちの写真で堪能しました
ねこには県境もなく、国境もないなあと思いました
岩合さんの愛ねこ、「海(かい)ちゃん」の特集もありました
この日は岩合さんのトークもあり一層親しみを感じましたね
サイン会もあったので記念の写真集を買い、イラスト付きサインを
いただきました
会場はねこファンや岩合ファンが大勢集まって熱気に包まれ、
人気のすごさを実感しました
出版:株式会社クレヴィス