透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

三九郎は年末の行事?

2017-01-07 | A あれこれ


1月1日付市民タイムスの記事

 三九郎(どんど焼き、左義長など、地方により呼称が異なる)正月の終りに松や注連飾りを焚き上げる行事、と一般的には解されている。これに対し、私の友人のH君(*1)は本来は年取り(ただし小正月、15日を一年の変わり目とする古い習慣に基づく)に一年間の厄を焼き払う「厄払い」の行事だという。三九郎で辺りを焼き清め、そこに御柱を立てて歳神を迎えるのだそうだ。御柱(参考:過去ログ)は歳神が降臨する依り代だという。なるほど、このように理解すると行事が時系列的にすっきりする。

安曇野市穂高柏原の塚原区巾上という地区では大晦日に三九郎をしている。この行事の様子が元日の市民タイムスに掲載された(写真)。

記事に**年明けには道祖神の脇に福俵を付けた御柱を立てて、新年の神を迎える。**とある。友人の説明と同じ内容だ。

松本市内には年末から三九郎の骨組みが立てられている(下の写真)。このことについて、年末から三九郎の準備をするのは味気なく、残念だという趣意の新聞読者からの投稿を先日読んだ。

前述のように本来年末(ただし1月14日)の行事だったとの解説もあるから、年末に三九郎の準備をすることは是としてよいと思う。安曇野市三郷北小倉の正月の行事、御柱は10月頃から準備すると聞いた(過去ログ)。



松本市島立にて 撮影日14年12月27日




*1 正月の伝統行事に詳しい友人H君の論文「道祖神の柱立てと火祭りとの関係」
   道祖神の御柱と三九郎(どんど焼き)との関係に関する論考