透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

週末東京5 ポンピドゥー・センター傑作展

2016-09-08 | A あれこれ

■ 前稿に書いた通り、霞ヶ浦の最奥地に境を接する茨城県小美玉市、そのやや北寄りを横断している国道6号沿いに立っている6角形の火の見櫓を観察した。その後、電車で10時過ぎに上野駅に戻り、山手線で東京駅へ。

東京駅前のオアゾにある丸善本店のカフェで東京在住の友人と待ち合わせ。和食の店で食事を済ませてから東京都美術館へ。今月22日まで開催している「ポンピドゥー・センター傑作展」を鑑賞した。



リーフレットにピカソ/マティス/デュシャンからクリストまで、とあるように、ポンピドゥー・センターのコレクションから誰でも知っている巨匠の作品やあまり知られていない芸術家の作品までを紹介する展覧会。

1906年から1977年まで1年1作家1作品と展示するという企画で、例えば1917年はこの年に制作されたシャガールの「ワイングラスを掲げる二人の肖像」、1935年はピカソの「ミューズ」、1948年はマティスの「大きな赤い室内」、1950年はビュフェの「室内」、1956年はジャコメッティの「ヴェネツィアの女Ⅴ」といった具合。

で、最後の年、1977年はポンピドゥー・センターの模型だった。ポンピドゥー・センターは古いパリの街並みに出現した前衛的なデザインの美術館で、そのデザインは賛否両論渦巻く大論争を巻き起こした。


展示作品の中ではカンディンスキーの「モノクロの小宇宙」という白黒の市松模様の上にグラフィックなデザインを配した作品が特に印象に残った。カンディンスキーの作品は好きだが、この作品は知らなかった。

展示作品は多くもなく、少なくもなく、ちょうどよい点数だった。作品の上に大きく西暦年が表示されていて順路が分かりやすく、気鋭の建築家が手掛けたという展示空間はなかなか良い構成だった。

鑑賞後、美術館のカフェで友人と歓談。夕方、上野駅で友人と別れて新宿に移動、帰路についた。