透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

安曇野 屋敷林フォーラム

2011-10-09 | A あれこれ



■ 「安曇野 屋敷林フォーラム 2011」が安曇野市堀金の総合体育館で行われた。

屋敷林と歴史的まちなみプロジェクトの活動報告の後、地元の建築家、富山県南砺市在住の高校教諭、屋敷林所有者、大学の名誉教授、以上4人のパネリストがそれぞれの立場から屋敷林との関わりやその保全などに関する報告と提言をした。

日本の原風景、日本人のこころのふるさとなどと評される安曇野。その美しい景観は雄大な北アルプスと豊かな田園、そこに点在する屋敷林によってつくりだされている。

屋敷林は防風林の役目を果たし、家具や建築用材となり、また薪としても使われて、安曇野の暮らしに欠かせないものだった。安曇野の景観は自然と共に暮らしてきた人びとの長年に亘る営みの所産だ。

その数2千ともいわれる屋敷林だが、近年減少し続けているという。実用的な価値が薄れ、維持管理が大変というのがその主な理由だ。安曇野にも植栽の無いむき出しの住宅が目立つようになってきた。このままでは安曇野の景観構成要素として欠かせない屋敷林が消えてしまう・・・。

フォーラムでは屋敷林を残すための仕組みについてパネリストから提言がなされた。緑地を保全する条例の制定、緑税やボランティア制度の導入・・・。

屋敷林を公的な財産として捉え、行政が保全に関って欲しい、それも黒子に徹して。住民が屋敷林の保全活動の主体となり行政が活動をサポートするという体制、システムができないか。パネルディスカッションのコーディネーターを務めた友人はこのような内容の言葉でフォーラムを締めくくった。同感。


 過去ログ


201 直線と曲線の組み合わせの妙

2011-10-09 | A 火の見櫓っておもしろい

 
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 秋も次第に深まってきました。木々の葉が色づき始めています。急に思い立って、辰野町まで行ってきました。辰野の火の見櫓には美しいものが多いです(確信しました)。これは国道153号沿いの上島という所に立っている火の見櫓です。

「こんな私のどこがいいの」火の見櫓にこう問われたら・・・。櫓のカーブ、横架材の割り付けがよくて立ち姿が美しい。屋根と見張り台の大きさのバランスがいい。屋根はもう芸術の域です。脚部のアーチの曲線も実に美しい。曲線と直線の組み合わせの妙・・・、見事という他ありません。

火の見櫓に向かってこのように答えます。 


 


200 擬人化

2011-10-09 | A 火の見櫓っておもしろい

松本市島内の火の見櫓


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右側にある消防団の詰所の2階は火の見櫓の踊り場と床の高さが違うので苦労して繋いでいる。



 脳は観察対象のものを認識するのに既知のもの、それも馴染みのあるものに帰着させようとする癖がある。対象物を最も馴染みのある、「人」に見立てることも少なくない。車の正面を人の顔と見たりする。ものの擬人化だ。火の見櫓の立ち姿を見ていると、人が立っているように思えてくるのもその一例。

で、中年オヤジの火の見櫓観察のポイントは若い女の子、いや若い女性を観察する時のポイントと同じ、ということになる(早朝故、昨晩のアルコールが残っているのかな)。

この火の見櫓、プロポーションがあまり良くない。もう少し細身が好み。それに脚を開き過ぎ。特徴は屋根が8角形で見張り台が6角形と両者異なること。個性的な顔だ。屋根下にドラ形の半鐘とサイレンがある。おしゃべりが好きそうだ。

なんだか、隣の詰所がこの火の見櫓の彼氏に見えてきた。ふたり仲良く手を繋いでいる・・・。 


撮影 111008早朝