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室井佑月さんの総選挙総括

2021年11月18日 | 国際・政治
岸田内閣発足まもない解散総選挙でしたが、それはは歴代最長の7年8ヵ月続いた途端に政権を投げ出した安倍政権と、その安倍政治を継承すると引き継いだもののコロナ対応の失政でこれまた1年余りで政権を投げ出した菅政権の合わせて9年余りの「アベスガ政治」への審判が主要な争点でした。
アベノミクスにはじまり、確かに大企業の内部留保は史上最大に膨れ上がり、株価高騰で富裕層は大儲けしましたが、国民は実質賃金は下がり続け、不公平税制の際たるものである消費税は2度2倍に増税され、新自由主義のもと格差と貧困が拡大されました。この総選挙の争点になったジェンダー平等でも気候変動問題でも、日本は世界の後進国になってしまっていることが露呈されました。当然、こうした自公政権を終わらせ、政権交代が期待されました。選挙結果は、自民党は単独で絶対過半数を維持、一方、市民と野党の共闘で前進があったものの、野党第1党の立憲民主党は議席を減らし、自民党の補完勢力である日本維新の会が躍進しました。岸田首相は「信任を得た」と宣言し、マスコミも立憲民主党と日本共産党との野党共闘が失敗だったとの大合唱をしました。本当にそうでしょうか?ここでは、今日と明日の当ブログで、立憲の動きなどに対する室井佑月さん、古賀茂明さんの指摘をお伝えします。
まずは作家の室井佑月さんの記事を2021年11月11日配信「AERAdot.」から転載させていただき、紹介することにします。(サイト管理者)


※以下、転載はじめ↓


<室井佑月「選挙あたしの総括」>


室井佑月(作家)

作家・室井佑月氏が、衆院選の総括と当事者から見た選挙を論じる。


*  *  *


衆議院選挙が終わった。あたしはパートナーが出馬したので、張り付いて応援していた。選挙が終わると、その結果を受けコラムを書くのは通例であるが、今回はちょっと違う。中から見た選挙についても語る。

権力の私物化、税金の横流し、格差拡大、コロナ無策、デタラメな原発推進……。選挙前、国会であたしたちへ説明しようとしない、自民党の横暴さが露呈していた。メディアの書き方からしても、最終的になんとか野党共闘に持ち込めた野党側は有利だといわれていた。

立憲民主党の枝野幸男代表も、「今回は政権選択選挙だ」といっていた。でも、相手は強い自民。そんなメッセージで大丈夫か、とあたしは感じていた。それでも最大野党は立憲だ。野党が勝つには立憲が多くの人から愛されなきゃならない。けど、そうなるよう立憲は振る舞っただろうか。

共産党との共闘はいまだに渋々に見え、党首討論で与党や維新から共産党が責められていても、枝野さんはかばうことなく他人事のような態度だった。選挙戦が始まってるというのに、市民団体のイベントで枝野さんは、共産の志位さんと写真を撮るのを拒んだ。

東京8区ではれいわ新選組の山本太郎さんが立つかどうかの問題があった。太郎さんは枝野さんと何度も話し合っていたという。ならば、そのゴタツキは立憲側の責任である。そして、矛の収め方が最悪だ。枝野さんは太郎ちゃん一人が悪者になるような言い方をした。共闘をする一党の党首に対し、それはない。

野党のほかの党に応援を要請しながら、他党に対し全くリスペクトがない。彼らの態度が多くの人たちにどう映ったか、いうまでもないだろう。

作家の平野啓一郎さんが11月1日にツイッターで、「今も野党共闘は応援してるけど、代表の『姿』にはずっとフラストレーションがある。野党共闘にせよ、自分が立憲に協力しても、感謝もされなければ、大事にもしてもらえないんじゃないかと感じる。内実はともかくそう見える」と書いていて、頷(うなず)いた。

あたしのパートナーは野党統一候補として無所属で立った。去年から立憲県連を通し、推薦願を出していた。あたしも微力ではあるが、その旨を受け、立憲のほかの候補のために動いた。

が、選挙の直前に執行部の判断が間に合わないと、県連推薦とされた。間に立っている県連の人たちが気の毒だった。

立憲は新しい組織だから、地方に根を張ってない。だから、野党共闘をしっかりし、社民党や共産に協力をもらわないと勝てない。それを中央はわかってない。また迷走し、共産のせいにするのか。だったらもうついていけない。


■【室井佑月(むろい・ゆづき)】作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中


※週刊朝日  2021年11月19日号


【出典】2021年11月11日配信「AERAdot.」


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※「唯一の戦争被爆国 日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」
http://www.antiatom.org/Gpress/wp-content/uploads/2020/10/08e558ee75f3516054b5145b2b1b9440.pdf


2021年1月22日、核兵器禁止条約が発効へ!
引き続き署名国・批准国を増やし、実効性ある条約に! 
♯日本政府は核兵器禁止条約に背をむけるな
♯米国など核保有国は核兵器禁止条約に参加、署名・批准を


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