一昨日から赤ちゃんがいっぱい生まれて、産院が賑わっていますよ。
今も、これから2人の赤ちゃんが生まれそうです。
つい先日までシーンとしていたのに、波が有るのですね。
赤ちゃんが生まれた家庭は、みんな喜びで満ち溢れています。
この感動を皆さんと分かち合いましょう。
そこで今日はお産のお話です。
タマル産の持ち味は自然分娩ですから、なるべく医療介入を排除することが目的です。
水中出産は自然分娩との相性がいいのですが、お湯に入るタイミングが難しいし、
生まれた赤ちゃんが水を飲み込んでしまう心配もされるようです。
感染症や出血の増量も気になるし、処置もたいへんです。
ですがウォーターベッドでのお産なら、これらがすべて解決されて、楽なお産ができます。
たまにいきむのに、持つところがない、と言われるくらいでしょうか。
ですが、そんな時はご主人の手や、介助者の手を持てばいいのです。
2人目以降でしたら、むしろあまりいきみ過ぎない方がいいでしょう。
力を抜いた方がすっと生まれるものです。
それでも1人目の場合は、ウォーターベッドにご主人も上がって、
背中から支えてあげる、という積極的なご主人も居られます。
ベッドに横たわってだと、赤ちゃんの重みでしんどくなる、仰臥位低血圧症候群を心配する医療者も居られますが、ウォーターベッドでは体圧が分散されるので、そんな心配は要りません。
もう少しこの方法が話題になって、世間に広まればいいと思うのですが。
ところが世間ではどんなお産をしているかご存知でしょうか?
アメリカやフランスでは、もちろん帝王切開率は高いのですが、
それ以上に無痛分娩をしている方が多いのです。
とくにフランスでは、水中出産と対極にあるものと考えられています。
なので、無痛分娩をするなんて、と私も今までは考えていました。
でもたまに無痛分娩をやっていないのなら、よそで産みますという方が居られます。
初めてのお産ですから、自分では痛みに耐えられない、と考えられるようです。
だからこちらの考えで、違った産み方を否定してはいけませんね。
だいたい、世界では無痛分娩の方が大流行りなのですから。
ここで無痛分娩って何かをおさらいしておきましょう。
世間で言うものは、背中に硬膜外麻酔という麻酔をして、
そこから持続的にマーカインという名前の麻酔薬を注入することを指すようです。
広義には、タマル産でやっているように、脚の裏をマッサーッジするリフレクソロジーや、
ハーブを焚いてリラックスしたり、安定剤を筋肉注射したりすることも入ります。
私は麻酔科の免許証である標榜医というのを持っているのです。
タマル産の標榜科は、産婦人科と美容皮膚科と麻酔科の3種類だって知っていましたか?
篠山では麻酔医って、数人しか居ないのじゃないかしら。
ということで、もし無痛分娩をしようとしたら、陣痛が始まって痛みも感じ出した頃、
手術台に移って、横になって帝王切開の時の脊髄麻酔をする時のように丸まり、
背中に針を刺して、そこからチューブを入れ、チューブは残して針だけ抜きます。
そこに数回に分けて少しずつ、あるいは持続的に麻酔薬を注入するわけです。
帝王切開の時は脊髄が通っている深部にまで針を指すのですが、
硬膜外麻酔はそれよりも浅い所にチューブを留置するのです。
だから足は動くのですよ。痛みをあまり感じないようになるだけなのです。
陣痛が分かりにくいので、こちらのかけ声に合わせていきむことになるでしょう。
痛みを感じにくい分、陣痛誘発剤を使う確率も高くなるでしょうし、
吸引分娩になる確率も高くなるでしょう。
帝王切開になる確率も変わりないとは言いますが、おそらく上がることでしょう。
ただし、硬膜外のチューブから麻酔薬を追加すれば、そのまま帝王切開にも移行できるのは
メリットかもしれません。
ただし、多くの病院では夜中に麻酔はしてくれないでしょうから、
したいと言っても無理かもしれません。
それで、予定日よりも早い昼間に、自然陣痛の発来を待たずに、陣痛誘発剤で誘発するかもしれません。
タマル産なら、もしするとすれば、麻酔医も産科医も私なので、
大きい病院のように制約は受けないで、24時間できるかもしれないですね。
ただし、今はしていませんからね。
でも将来希望者が多く居られれば、するかもしれませんよ。
麻酔の標榜医になろうと思えば、指導医のもとで、全身麻酔を200例ほどしなくてはなりません。
産婦人科医は脊髄麻酔ならみなできますが、硬膜外麻酔は難しいので、
できる医師は少ないのですよ。若い時にそれだけ修行してきた、という自慢話でした。
でもそれ以上に、痛みを考えることは、お産の本質を考えることでもありますよね。
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朝もやが立ちこめるころ、
静かに呼びかけてみなさい神様に、
「あなたのみ業が一日も早く
成就しますように」と。
静かに夜が更けていくとき、
語りかけてみなさい、
「今日一日の無事を感謝します」と。
主なる神様はいつも
あなたの祈りに耳を
かたむけてくださるのです。
レバレンド・ムーン