アレッポのからの贈り物

皮膚科と美容皮膚科の違いって、何でしょう？
美容皮膚科という言葉自体、タマル産で初めて聞かれた方も居られるのでは？
最近、何人かアトピー性皮膚炎の患者さんが来院されたので、その違いをお話しましょう。
当然アトピーなら、皮膚科を受診されます。
活動性の時期が終わって落ち着いている時は、色素沈着が残るものです。
その方もかかりつけの皮膚科では、色素沈着までは治せないと言われたそうです。
ただし、保険適応の薬も有ります。それはビタミンCのことです。
それだけ飲んで、タマル美容皮膚科にも来られたというわけです。

皮膚科にしてみれば、ステロイド軟膏を使って、なんとか落ち着かせる、
あるいはかゆみ止めを出す、保湿剤を処方する、よく眠れるような薬を出す、
というような治療をしていくわけです。
病気を落ち着かせるのが皮膚科の役目でしょう。
それに対して、色素沈着は病気というほどのことではない、と考えられており、
できれば見栄えの問題で、とくに女性は夏でも半袖のシャツを着られない、
といった美容的な問題が残るわけです。
それに対応するのが、美容皮膚科というわけですね。
これで、ちょっと普通の皮膚科と美容皮膚科の違いが、お分かりいただけましたか？

意外だったのが、私からすると、当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったことです。
今まで産婦人科の患者さんばかりを見てきましたから、
赤ちゃんの肌着には洗剤は禁物なこととか、赤ちゃんに使う石けんはベビー石けんでとか、
あるいは赤ちゃんのお尻拭きには、保湿剤などの化学物質が入っていないものがいいとか、
そんなことは常識だと思っていたのです。
あるいは助産師さんからも指導を受けていることでしょう。

皮膚科の患者さんは、あまり診てこなかったのですが、
そんな生活習慣ぐらいの知識はあるものだと思っていたのです。
ところが意外なことに、薬の知識は有っても、基本的な薬以外の予防を知られないのですよ。
産婦人科なら助産師さんが指導するようなことを、
皮膚科では、ひょっとして誰も指導していないのでしょうか？

ということで、いくつかごく当たり前のことをお話させてください。
ひょっとしたら皆さん知っていることばかりかもしれませんが。
でも赤ちゃんのお世話にも通じるので、参考にしてください。

まず、石鹸のことです。
赤ちゃんならベビー用の優しい石鹸ですね。
いろんな商品が有ります。タマル産でもお土産に入っていたかもしれません。広告主から。
でも、本当は化学物質と言われる合成ものは何も入っていないものがいいのです。
これが皮膚のバリアを破壊してしまうからです。肌の油分も流れてしまいます。
でもおとなだって、同じですよ。だからアトピーの方は赤ちゃんでも使える石鹸がいいのです。
私なんか小さい時から髪の毛を洗うのだって、石鹸です。
というか、私の子どもの頃はシャンプーやリンスなんて売っていなかったのですから。
そんあこと言うと娘にバカにされてしまいます。
髪の毛がパサパサになるとね。
そんな時は仕上げにオリーブオイルを数滴、手にとって、あるいはお湯に溶いて、
髪の毛に馴染ませればいいのです。
赤ちゃんの脂漏性湿疹の時もオリーブオイルでふやかす、ということをよくします。
アトピーの方は、もうシャンプーなんて使わないようにね。

お風呂に入っている間に、下着も洗濯しちゃいましょう。
これも身体を洗ったのと同じ石鹸でいいのです。
だって下着はどうせ肌に当たるのだから、肌に使ったものと同じでいいに決まっています。
手洗いにして、後は乾燥機にかけるか、干せばいいのです。
アトピーの方は首回りや、関節回りの擦れるところがひどくなるでしょう？
それは洗剤のせいですよ。洗濯洗剤なんて使ってはいけません。
ました漂白剤だなんて。
私なんかは白衣が血液で汚れるので、漂白剤だらけですが。

そして湯船に浸かるのですね。その前に、お湯ほど塩素消毒されているものは有りません。
雑菌が死ぬように、塩素消毒されているのです。
塩素って、戦争の時の化学兵器として開発されたものですよ。
人まで死んでしまいかねません。そんなものにただ薄めただけで毎日浸かっているのです。
キッチンハイターやカビキラー、トイレの洗剤はみんな塩素系ですね。
それでは皮膚のバリアも死んでしまうのも無理有りません。
だから、入浴の前に中和させちゃうのです。
ネットを探せば塩素の中和剤が売っていますよ。
グッピーみたいな熱帯魚を飼っている方は、水槽の水はそのまま使いませんよね？
必ず１日天日に当てるか、塩素中和剤を入れますよね。
だからグッピー用のものでもいいと思いますよ。
ついでにシャワーヘッドや水道の蛇口は、塩素を吸着させるフィルターを付けてくださいよ。

まずは以上のことは最初にやるべきでしょう。
ネットを調べるのが邪魔臭い方用に、アレッポの石鹸が買えるようにしておきました。
これも今日、内職で作ってみました。
アレッポはアレルギーとは関係ありません。地名です。
シリアという内線地域で、それでも手仕事をしているのですよ。命懸けです。
それも千年以上も前から同じ製造方法で。
買えば、戦争中の女性や子どもへの援助になるんじゃないでしょうか。
１個、４２０円です。１００円よりは高いですが、千円よりは安いですね。
これを洗濯にも、身体を洗うのにも、顔や髪の毛を洗うにも、食器を洗うのにも、
すべてに使用してください。
天然ものだから、使用後、水気を切らないと、すぐに溶けてしまいますのでご注意を。
購入には以下のアドレスをコピー入力してください。
と思いましたが、直接リンクを貼れないようです。下の＠マークをaに変えて入力ください。
http://aleppo.iina@.net/0000709609.html

まだ続きが有るのですよ。
上記は基本的な生活指導で、来院されたら、そこから治療するのです。
それはまた来週ということで。