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お馴染みカラパナが1986年にリリースした6作目のオリジナルアルバム。先日このブログでも紹介した1982年のライブでリュニオン(再統合)した後、最初にリリースされたスタジオ録音作品です。このときのカラパナはカーク・トンプソンを除くオリジナルメンバー3人に、ナイトライフでマッキー・フェアリーと活動を供にしたケンジ・サノを加えた4人編成。一時期はマラニ・ビリューすら脱退し、オリジナルメンバーがD.J.プラットのみという時期もあったようですが、この作品以降はただ一人99年に他界したマッキーを除き、現在に至るまで基本的に本作録音メンバー+αで作品制作やライブ演奏を行っているようです。もっとも80年代以降のカラパナは取り上げられることも極端に少ないため、リバイバルブーム以降のAORファンにはほとんど馴染みがないかもしれませんが…。さて、本作はそんなカラパナ作品の中でも次作のLava Rockと並びひときわ地味な一枚。おまけにA-1のPain, Pain, Painを筆頭に産業ロック色が濃い作品なので、正直サバービア~フリーソウルの流れでコンテンポラリー・ハワイアンを聴いているリスナーにとっては、あまり手放しでお勧め出来る一枚ではありません。ただ、そうは言ってもやはり70年代にサーフロックで一世を風靡したカラパナ。いかにも彼ららしいナンバーも幾つか収録されており、聴き逃すのは少しもったいないです。特にマッキーのペンによるA-5のLightsはアイランド・メロウなバラードで良い雰囲気。これぞマッキー節と言った趣の激甘ナンバーに仕上がっています。またB-5のLiving Without Youは切ないピアノの音色が印象的なボサノバ風AOR。あまり知られていないマラニ・ビリュー作の隠れ名曲です。アップテンポなナンバーではB-2のTonightがポップな曲調でグッド。テンダー・リーフ辺りが好きな人はきっと気に入るとナンバーかと。中古レコード屋やオークションでも安値でよく見かける盤なので、聴いたことがないと言う人は探してみてもいいかもしれません。ちなみにLPに比べ見る機会が少ないですが、実は発売当時にCDでもリリースされているのでCD派の人はそちらもチェック。なお掲載したジャケットは国内盤のもの。本国盤はジャケットが違いますが、こちらの国内盤の方が遥かによく見かけるため、素直にこのジャケットを探した方が良いかと思います。
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