ブルーノートからリリースされたこのドナルド・バードの60年作は、最近密かに注目されている名盤。小川充さんのディスク・ガイド「Jazz Next Standard」に掲載されたのを皮切りに、Premium Cutsの鈴木さんや須永さんなどもリコメンドしている話題盤です。ドナルド・バードと言えばやはり前述したミゼル兄弟とのPlaces & Spaces辺りがクラブ・クラシックスなわけですが、そちらとは全然違うながらもこの作品で見せるハードバップ・スタイルもまた凄く格好いいです。まず特筆すべきはM-1に収録されたGhana。鋭い高速アフロキューバン・ビートに乗せて、バードとモブレーの二管がユニゾンするテーマ部分がまず素晴らしい。その後４ビートに転調して展開される各ソロも見事としか言いようがありません。７分という演奏時間が長く感じられないスピーディーな展開に心躍ります。続くモーダルなバラード、M-2のLittle Boy Blueも夜ジャズと言った雰囲気で美しい。ちなみに本当はレコードで欲しかったのですが、最近CDで廉価盤が発売されたばかりだったみたいなので、そちらで購入しました。そのうちアナログも手に入れたいと思います。もちろんオリジナルではないですが・・・。僕なんかだと東芝から出てる当時の国内盤で良いです。
