At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Rhythm Of The City / John Rowles

2014-05-13 | Hawaii
ニュージーランド生まれの男性シンガー、ジョン・ロウルズが1980年にリリースしたLP。つい先日、有名DJのミックスCDに収録されたようなので、もしかしたら知っている人もいるかもしれませんね。発売元が同じポリネシア文化圏であるハワイの大手レーベルParadiseなため、一部ではコンテンポラリー・ハワイアン扱いされていますが、本作が録音されたのはハリウッドで、おまけに作品プロデュースを務めるのはアレサ・フランクリンやフランク・シナトラ等のアレンジも手掛けたことがあるベテラン黒人アレンジャーのH.B.バーナム。したがって本当のところを言うと、実はハワイとはあまり関係なかったりします。しかしながら全編通じて若干いなたさが残りつつもトロピカルなディスコ風ポピュラー・ヴォーカル作品になっており、内容的にはすこぶる良作。作品を包む空気感がいかにもハワイっぽいので、知らずに聴いたら信じてしまっても仕方ないかと思います。単に話題性から言えばA-4に収録されたEternallyが、チャップリン映画「ライムライト」主題歌である有名曲のドリーミンなミラクルディスコカバーで耳を惹きますが、実はバーナムが手掛けたオリジナル曲がの完成度がそれ以上に高く、特にA-3のYou And IとB-2のBeautiful Ladyは全ライトメロウ&フリーソウルファン悶絶の大名曲。同じポピュラー・ヴォーカル畑の男性シンガーで言うならば、フランキー・ヴァリのSwearin GoodやNative New Yorker辺りをよりポップにしたような非常に日本人好みのサウンドなので、おそらく嫌いな人はいないと思います。あいにく現在に至るまで未CD化のようですが、アルバム自体の完成度もかなり高いので個人的に是非CD化してもらいたい一枚。USでは前述のとおりParadiseからリリースされていますが、実は本国ニュージーランドに同内容・同ジャケでEMIからリリースされている盤があったりするので、ユニバーサルあたりにEMI方面から攻めていけば何となくCD化可能っぽい気がするのですが…。ちなみにLPの方は比較的どれも手に入りやすいこのレーベルの作品としてはかなりレアな部類。簡単には手に入らないと思いますが、内容的には間違いないのでマニアの方は是非手にして頂きたいと思います。

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